Posted by YouTube 広告営業マネージャー 丹下 智貴

これまでこちらの Inside AdWords では、YouTube を活用したプロモーションの方法についていくつかの事例をご紹介してきました。今回は、YouTube の特徴的な機能の 1 つである、「動画アノテーション」を活用してキャンペーンを成功させたダイキン工業株式会社様をご紹介いたします。

エコロジーや省エネに対する消費者意識の高まりや、インテリアとの相性や生活パターンに合わせた機能をはじめとする消費者ニーズを反映し、家電メーカー各社は様々な機能を持った住宅用ルームエアコンを製造・販売しています。その中で、ダイキンの快適エアコン「うるるとさらら」は、これまで主にテレビを中心とした認知の促進をおこなってきましたが、2010 年より YouTube を活用した動画による消費者へのアプローチと量販店支援を実施しています。これらの取り組みについて、ダイキン工業株式会社 空調営業本部 事業戦略室 山田 真理氏にお話を伺いました。


商品の訴求手段に YouTube の動画アノテーションを採用
住宅用ルームエアコン購入を検討する消費者(特に意思決定に深く関与する主婦層)へ「うるるとさらら」の機能をわかりやすく訴求する方法は何か。ダイキンがキャンペーンのベースメントとして採用したのは、YouTube でした。YouTube は、エンタメカテゴリー NO.1 のサイト規模があり*、また、高品質/高画質の動画をアップロードし共有することができます。今回のキャンペーンでは、YouTube の「動画アノテーション」を活用。俳優/モデルの大東俊介さんを主人公に、インタラクティブ方式のドラマを制作しました。
「エアコンの高機能化に伴い、購入検討にどう商品の付加価値や技術を伝えることができるかが重要なテーマとなってきています。平面で消費者に伝えることができる情報には限界があり、動画を活用したプロモーションについて注目をしていました。」(山田氏)


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ドラマは大きく 4 つのストーリーで構成され、各ストーリーで主人公の新入社員大東くんがピンチに陥ります。その際ユーザーが動画アノテーションを使い、ピンチへの対応を選択することで、特典映像を含む合計 18 通りのエンディングを楽しむことができる仕立てとなっています。YouTube のブランドチャンネルにこれらの動画をアップロードし、ストーリーが開始される起点となる動画は自社サイトにエンベッドすることで、ワンソースマルチユースで自社サイトへの動画ホスティング負荷を軽減することもできました。このような動画を通し、店頭に来店して比較検討する前の段階から消費者にリーチし、商品検討時に優位に立つことを目的としました。


消費者へのリーチと同時に、量販店支援として活用
今回、このキャンペーンを通じた同社の目的は、消費者に対する認知拡大以外に別の側面もありました。それは、年末商戦期に各社が店頭で様々なツールを駆使して商品への認知を促進している中で、この動画を営業提案ツールとしても活用し、量販店支援をおこなうということでした。


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PR / 宣伝 両方面からのキャンペーン認知
 YouTube に動画をアップロードしただけでは、なかなか消費者に動画の存在を気づいてもらうことはできません。ダイキンは、ドラマ出演の経験もある俳優の知名度を最大限に活かし、PR / 宣伝の両方面からの施策を実行することで、様々な方向からの認知導線の確保をおこないました。PR 面においては、プレスリリースや記者発表会、Twitter 公式アカウントでのつぶやきなどから動画の認知を拡げ、年末商戦のタイミングで、テレビCM、YouTube 内での広告配信、AdWords をはじめとする検索連動型広告の配信を行ない、一斉に広告露出を高めるプロモーション戦略を実行しました。


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その結果、PR 効果により広告掲載前から動画の話題が拡がり、さらに年末商戦期の広告掲載により、長期間に渡って継続的な注目を集めることに成功。キャンペーン期間中の動画総再生回数は約 17.7 万回、メインターゲットとしていた 30 代以降や女性ユーザーへのリーチすることができました。

YouTube インサイトの動画再生回数の推移を見ると、PR 施策による動画視聴と広告掲載による動画視聴には大きな違いがあることがわかります。PR 施策によるものの場合、動画視聴は記事等が掲載されてから数日間は大きな注目を得ることができますが、継続的な視聴につなげるには広告掲載の施策が有効であると考えられます。動画の視聴を促すきっかけ作りをPR 施策/広告施策両面からおこなうことにより、キャンペーン予算の中で動画の視聴を最大限に高めることができました。

「動画を表現するプラットフォームとしてプロモーションに取り入れやすく、自由度も高いため、YouTube の活用について注目をしてきました。今回の取り組みにより、30 代や 40 代の住宅取得を機にエアコン購入を検討する層に対しても、弊社の強みである技術力を、専門的な説明ではなくエンターテイメント性にあふれた表現で訴求することができたと思います。」
(ダイキン工業株式会社 空調営業本部 事業戦略室 山田 真理氏)


ダイキン工業様の YouTube チャンネルはこちら
YouTube への広告掲載方法については、こちらのヘルプページも合わせてお読みください。

*Source: Nielsen Online NetView, Dec. 2010 (パネル種別: Home and Work)