Posted by John Sullivan - グローバル検索ソリューション担当

今回を皮切りに、エンハンスト キャンペーンにおける入札単価設定のヒントをシリーズでお届けします。 具体的には、入札単価調整を使用する際のヒントや、自動入札機能を取り入れる方法、そしてこうした機能を活用されている広告主様の事例もご紹介する予定です。

第 1 回目の今回は、地域、時間帯、デバイスに対する入札単価調整を導入する順序についてご説明します。 また、状況の変化に合わせて入札単価を見直す手法についてもご紹介します。

エンハンスト キャンペーンの概要

一人のユーザーが様々なデバイス間を頻繁に行き来するマルチスクリーン時代を迎えた今、オンライン広告には、ユーザーの置かれた状況に合わせて適切な情報を届ける新しい手法が求められています。こうしたニーズに対応できるように設計されたエンハンスト キャンペーンでは、1 つのキャンペーンでデバイス、場所、時間帯に応じて入札単価を調節することができます。

3 種類の入札単価調整

 たとえば、横浜の店舗を宣伝しており、携帯端末での成果は高いものの、日曜の掲載結果は思わしくないとします。この場合は、「モバイル」と「横浜」の入札単価を引き上げ、「日曜」の入札単価を引き下げることができます。

例えば、
  • 地域による入札単価調整で「横浜」に +20%
  • 時間帯による入札単価調整で「日曜」に -50%
  • デバイスによる入札単価調整で「モバイル」に +10%
という 3 種類の入札単価調整を設定したとします。

このとき、入札単価を 100 円に設定したキーワードでは、日曜に横浜近辺のユーザーがモバイルで検索した場合の最終的な入札単価は  66 円となります。

 キーワードの入札単価 100 円×(横浜 1.2)×(日曜 0.5)×(モバイル 1.1)= 66 円

複数の入札単価調整を導入するにあたって

この「デバイス」「地域」「時間帯」の 3 種類の入札単価調整は、上記の例のように複数組み合わせることも、1 種類のみ選んで適用することも可能です。

まずは 1 種類の入札単価調整を導入し、運用のコツをつかみたいという場合はまず、店舗や商品にとって最も重要な項目から始めることをおすすめします。そして納得のいく効果が得られたら、次に重要な項目を追加していきます。

· 特定の時間帯にのみ営業している店舗の場合は、まず時間帯による入札単価調整から始めるとよいでしょう。


· 国や都市、都道府県などによって広告の掲載結果に著しい違いがある場合や、店舗の近くにいるユーザーに対して入札単価を引き上げたい場合は、地域による入札単価調整から始めるとよいでしょう。



· モバイルとそれ以外のデバイスで広告の掲載結果に大きな違いがある場合は、最初にデバイスによる入札単価調整を設定するとよいでしょう。


最初に導入する項目を選ぶにあたっては、AdWords の掲載結果データもお役立てください。サードパーティ ツールやバックエンド システムから得られる情報がある場合は、そうしたデータも参考にしてください。

継続的な見直し

一度設定した入札単価調整比も、実際の掲載結果を参考にしながら、定期的に見直すことをおすすめします。
· コンバージョンを計測していない場合: クリック数や表示回数を参考にします。



· コンバージョン数を計測している場合(AdWords コンバージョン トラッキングGoogle アナリティクスなど): コンバージョン数やコンバージョン単価を参考にします。



· コンバージョンごとの収益を計測している場合(Google アナリティクスの e コマース機能など): 実際の収益を参考にします。

アップグレードについて

この入札単価調整機能をご利用いただくには、エンハンスト キャンペーンへのアップグレードが必要です。 2013 年 7 月 22 日より、すべてのキャンペーンが自動的にアップグレードされますので、お早めの準備をお願いいたします。アップグレードの手順については、ヘルプセンターをご覧ください。