Posted by エンターテイメント業界担当アカウントマネージャー石井 一樹、パフォーマンスソリューション エキスパート 緑川 徹生


ユニゾンリーグ_ロゴ.png

スマートフォン向けのゲームアプリを多く開発する株式会社エイチームは、新作ゲームアプリである「ユニゾンリーグ」をリリースし、より効率的な新規ユーザー獲得のために、本アプリの需要喚起とゲームそのものへのエンゲージメントを深めるという 2 つを目的とした広告展開を行いました。

今回、テレビ CM の展開に合わせて YouTube のモバイルアプリ プロモーション用 TrueView 動画広告を活用し、成功を収めましたので、ご紹介いたします。


導入の背景と戦略


スマートフォンのゲームアプリ市場は競争が激しく、多くのゲームが日々リリースされています。その中で、多くのユーザーにゲームの存在を印象付け実際に遊んでもらうということは、より困難になってきています。

実際にユーザーがゲームをダウンロードする際は、既に人気が高いゲームアプリを Google Play などのアプリマーケット上で目にしてダウンロードをするケースが多くなっています。新しいゲームがその中でユーザーの興味・関心を勝ち得て継続的にプレイされるためには、幅広く需要を喚起するとともに、実際にアプリのダウンロードへと繋がっていくようにモバイル端末上で広告を展開する必要があります。

エイチーム様は、「ユニゾンリーグ」という新作のゲームアプリを広告するにあたって、これらの課題に取り組むために、テレビ CM の出稿と連動する形で YouTube のモバイルアプリ プロモーション用 TrueView 動画広告を展開しました。


施策における工夫とポイント


今回のマーケティング施策においては、以下の 2 つの目的を重視しました。
  1. ゲームタイトル・コンセプトの需要喚起
  2. より強いユーザー エンゲージメントの達成

1 については、Google 検索および Google Play ストア内の検索に繋げていくために想起されやすいキーワードを考案し、それが強く印象づけられるように動画クリエイティブを作成しました。具体的には、仲間を作りながら遊んでいくという要素が本ゲームの醍醐味であるため、ユニゾンリーグ上の仲間(フレンド)を意味する「ユニフレ」という造語を作成。そして検索時にそのキーワードを想起してもらえるよう、「ユニフレ」を軸とした動画を男性向け、女性向けの 2 パターン用意しました。

2 については、上記に加えて、ゲームのプレイ画面を中心とした訴求の動画も作成することでエンゲージメントが高まり、継続率や課金率が高くなることを狙いました。

具体的には、2 つの目的に合わせて、以下のように合計 3 種類の異なる動画を用意し、YouTube の属性ターゲティングを活用しながら、TrueView 広告の配信を行いました。


目的施策内容 ターゲット層別の動画クリエイティブ
ゲームタイトル・
コンセプトの需要喚起
キーワード
(「ユニフレ」)の訴求
男性向け
女性向け
エンゲージメントの創出 ゲーム画面を中心とした
訴求
全ユーザー向け


施策後の成果


今回のプロモーション施策によって、「ユニゾンリーグ」は前述の 2 つのマーケティング目的に対して大きな成果を上げることができました。

まず、1 のゲーム タイトルおよびコンセプトの需要喚起*について、Google の提供する「ブランド効果測定」の一つであるサーチリフト測定を行った結果、ブランド名、商品名、クリエイティブ メッセージ共に、TrueView 広告に接触したユーザーによる検索行動が活性化したことがわかりました。具体的な成果として、広告で訴求した造語のキーワード検索ボリュームは +253%、アプリ名のキーワード検索ボリュームは +79% の増加を確認しています。(サーチリフト測定より)

カテゴリ検索語句オーガニック検索の伸び
ゲームタイトル
(ブランド関連検索)
ユニゾンリーグ、ユニゾン、Unison League、Unison+ 79%
広告クリエイティブ
関連検索
ユニフレ、ユニゾンアタック、ユニフレになりませんか+ 253%

(図 1) エイチーム「ブランド効果測定」の結果
ソース: ブランド効果測定
期間: 2015 年 4 月 21 日~2015 年 5 月 31 日
有意差検定(片側検定 有意水準 10%)の結果、有意差が認められた
*ご利用については担当営業までお問い合わせ下さい。


また 2 については、TrueView 広告経由の新規インストールユーザーの継続率は、同時期に配信されたディスプレイバナー広告経由の獲得ユーザーと比較して約 +70%(一定期間以上アプリを利用したユーザー間の比較)、ROAS(Return on Advertising Spending、広告費用対効果=アプリ内課金売上/広告コスト)で約 +150% と、インストール後のアクティブ率が高いことがわかりました。これは、動画広告視聴によってゲームに対するエンゲージメントが大きく高まったことを裏付けています。

(図 2)「ユニゾンリーグ」継続率、ROAS
ソース: エイチーム


今後の展望


「今回の施策では、ユーザー獲得において量と質の両方に対してのチャレンジを行ないました。

動画やメッセージの内容、配信方法を工夫することで検索行動が大きく活性化し、多くのユーザーのダウンロードに繋がったと感じています。

また、獲得後のユーザーのアクティブ率にも大きな違いが生まれることは、改めて発見となりました。実際にインストール(獲得)の量という部分においても、YouTube 上に表示したインストール促進用のバナーは重要な受け皿となってくれました。獲得ボリュームやユーザーの質という点で今の時代に合った設計のプロダクトだと感じています。また企画を練りながらチャレンジしていきたいと考えております。」エンターテインメント事業本部 マーケティンググループ プロモーションチーム 和田 隆照 氏


*PDF 版の事例はこちらからダウンロードできます。

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株式会社エイチーム
  • http://www.a-tm.co.jp/
  • インターネット モバイル端末をベースとしたコンシューマー向けサービスを主軸に、ゲーム デジタル コンテンツの企画・開発・運営などを行う「エンターテインメント事業」と、 日常生活に密着した比較サイトや情報サイトの企画・開発・運営などを行う「ライフスタイル サポート事業」を展開