Posted by Jon Krafcik - プロダクト マネージャー

マーケティング業界では長年にわたって、広告媒体となるメディアの視聴者層に合わせて消費者へのメッセージをきめ細かく調整する取り組みがなされてきました。こうした視聴者層の分析はオンライン広告でも重要です。そのため Google では 2 年近く前に、年齢や性別といった属性に基づいて広告を掲載できる機能をベータ版として導入しました。

2011 年以降、Google ではこの機能のご利用対象となる広告主様の拡大に努めてきました。ご利用いただいたケースでは、優れた実績を上げています。

たとえば婚約指輪を扱う Blue Nile 社では、この機能を使用して見込み顧客にアプローチしたところ、アメリカにおけるオンライン ディスプレイ広告の平均を 10 倍上回るクリック率を達成しました。

このたびこの機能が、日本を含め 39 か国でご利用いただけるようになりました。対象地域をターゲットとするキャンペーンでは、[ディスプレイ ネットワーク] タブに「年齢」と「性別」のターゲット設定が表示されるようになります。

「年齢」や「性別」に基づいたターゲティング機能は、 インタレスト カテゴリリマーケティングキーワードによるコンテンツ ターゲットといった他のターゲティング機能を補完するもので、見込み顧客に合わせた適切な広告を掲載できるようにすることが目標です。

たとえば、ヨガ用品を販売していて、主な顧客層が 25~34 歳の女性であるとわかっている場合は、こうした層を中心に広告を掲載する一方、商品への関心が低いと思われる層をターゲットから外すことができます。

Google では、広告主様と見込み顧客とのつながりを高め、マーケティング キャンペーンの効果向上をサポートすることを目指しています。これは、より役立つ広告をユーザーに届けるうえでも重要な取り組みで、サイト運営者様の収益化にもつながります。この機能の詳細については、ヘルプセンターをご覧ください。

David Mitby (ディスプレイ キャンペーン オプティマイザー プロダクト マネージャー)
Abhinay Sharma (シニア エンジニアリング マネージャー)

先日、コンテンツ ターゲット エンジンを今までにないレベルで大幅に強化したことをお知らせしました。これにより、次世代の「キーワードによるコンテンツ ターゲット」機能を使用して、Google ディスプレイ ネットワーク(GDN)キャンペーンをキーワード単位で細かく最適化できるようになりました。この新しい機能により、標準的な車から 6 速のマニュアル車に乗り替えるように、まったく新たな次元でキャンペーンの掲載結果を細かく調整できるようになります。オートクルーズをご希望の場合は、Google のテクノロジーである自動最適化ツールにギア チェンジを任せることで、広告主様の貴重な時間とリソースを節約しながら、GDN キャンペーンの掲載結果を最大限に高めることができます。コンバージョン オプティマイザー拡張 CPC を使用した入札単価の調整をはじめとし、ディスプレイ キャンペーン オプティマイザーを使用した最適なプレースメントの自動検出など、さまざまな自動化機能を利用することで、ほとんど手間をかけずに投資収益率の目標を達成することが可能です。

GDN のクルーズ コントロール「ディスプレイ キャンペーン オプティマイザー」
ディスプレイ キャンペーン オプティマイザーは 2010 年にベータ版がリリースされて以来、トラフィック量の多いキャンペーンを運用する大規模な広告主様に人気の自動化ツールの 1 つになりました。ターゲットと入札単価の自動設定に加え、コンテンツやインタレスト カテゴリなどのさまざまな条件を基に、AdSense ネットワーク全域から新たなコンバージョンを生むクリックを見つけ出します。しかも、すべてにおいて目標コンバージョン単価が維持されます。その仕組みについては、こちらの動画(英語)をご覧ください。

昨年の秋にご紹介した(英語ブログ)ように、ディスプレイ キャンペーン オプティマイザーを使用した広告主様は、優れた成果を上げておられます。デール・カーネギー・トレーニング(英語)では、ディスプレイ キャンペーン オプティマイザーを使用したことで、ほとんど手間をかけずにオンラインでのリーチを世界 85 か国以上に拡大できました。また、2 つのキャンペーンでディスプレイ キャンペーン オプティマイザーを導入したところ、リード単価を一定に抑えながら、わずか 6 か月で 101%、現在までに 308% もコンバージョン数が増加しました。

すべての広告主様に向けてリリース
利用者の拡大と大幅な機能改善を果たしたディスプレイ キャンペーン オプティマイザーは、ベータ版でのご提供を終了し、AdWords のすべての広告主様にご利用いただけるようになりました。これまでは、極めてコンバージョン数の多い(150 件/月)大規模な広告主様のみにご利用いただいておりましたが、今後はコンバージョン オプティマイザーと同様の少ないコンバージョン数(月 15 件以上)の条件で、ディスプレイ キャンペーン オプティマイザーをご利用いただけます。つまり、コンバージョン オプティマイザーを使用しているキャンペーンであれば、すぐにディスプレイ キャンペーン オプティマイザーを有効にしてコンバージョン数を増やすことができます。

今すぐ始めましょう
ぜひ AdWords キャンペーンでディスプレイ キャンペーン オプティマイザーを有効にしてください。キャンペーンでディスプレイ キャンペーン オプティマイザーを設定する方法については、AdWords ヘルプセンターをご覧ください。

Alok Goel(次世代のキーワードによるコンテンツ ターゲット プロダクト マネージャー)
Rebecca Illowsky(ディスプレイ ネットワーク タブ プロダクト マネージャー)
Claire Cui(主任エンジニア)

ディスプレイ ネットワークはここ数年の間におとぎ話「シンデレラ」のような変貌を遂げ、「ここをクリック!」だけのバナー広告から洗練された魅力あふれる広告 (英語) へと変身し、広告掲載による大きな夢の実現(今となっては過去の夢でも)を可能にしました。そこで Google では、ディスプレイ広告のシンデレラのような劇的変貌に合わせ、かぼちゃの馬車である AdWords システムもグレードアップいたしました。本日は、AdWords でのディスプレイ広告の運用方法を合理化する、新たな変更についてご紹介いたします。

AdWords におけるディスプレイ広告の新たな管理画面
この 9 年間、AdWords では検索キャンペーン用の管理画面でディスプレイ キャンペーンを運用していただいておりました。これはガラスの靴でランニングをするようなもので、走ることはできますが、用途に合ったランニング シューズを履いた方がはるかに効率的です。そこで今回、AdWords の管理画面にディスプレイ広告専用のタブを追加することになりました。今後数週間かけて導入される新たな [ディスプレイ ネットワーク] タブは、ディスプレイ キャンペーンの運用に特化したまったく新しい管理画面で、ディスプレイ キャンペーンの入札単価設定、ターゲット設定、最適化などを一元的に管理できます。下の画像をクリックすると、[ディスプレイ ネットワーク] タブのさまざまなターゲット設定オプションを確認できます。

[ディスプレイ ネットワーク] タブ


コンテンツ ターゲット技術の強化

コンテンツ ターゲットはキーワードに基づいてページに広告を表示する技術で、AdWords のディスプレイ広告の優れたターゲット機能の中核を成しています。Google ではこの技術をかつてないほど大幅に強化し、ディスプレイ広告のリーチと検索広告のターゲティング精度を同時に実現する、次世代のキーワードによるコンテンツ ターゲット機能の開発に取り組んできました。この機能により、コンテンツ ターゲット キャンペーンの掲載結果を個々のキーワード単位で調整できるようになり、マーケティング キャンペーンの成果をまったく新しい次元に引き上げることができるようになります。また、検索キャンペーンからディスプレイ キャンペーンへの拡張が簡単になり、この 2 種類のキャンペーンを併用して一層効果的に運用できるようになりました。

たとえば、北海道のツアーを提供する旅行代理店でディスプレイ キャンペーンを展開しており、以前にニセコと北海道のそれぞれのツアーをターゲットとしてテーマを絞った広告グループを作成していた場合、キーワード単位で成果が表示される新たな機能により、「ニセコ ツアー」の方が「北海道 ツアー」の 4 倍も収益性が高いと把握できるようになります。これにより、成果の高いこれらのキーワードを積極的に活用し、「北海道 ツアー」への投資を抑えてキャンペーンを適切に最適化できます。

視覚的なオプションの追加
おとぎ話では文字よりも挿絵で情景が伝わります。そこで、新しい [ディスプレイ ネットワーク] タブとコンテンツ ターゲット技術の強化に伴い、キャンペーンのリーチを視覚化する新たなオプションを導入しました。これにより、複数のターゲット タイプ(キーワード、プレースメント、トピック、インタレスト カテゴリ、リマーケティングなど)の組み合わせによりリーチがどのように変化したかを視覚的に捉えられるようになります。


こうした変更は、検索広告の「科学」とディスプレイ広告の「芸術」を融合させる大きな一歩です。これらの新たなツールが、ユーザーへのリーチと、関連性の高い魅力的なディスプレイ広告の掲載を促進する原動力となれば幸いです。

詳細情報
新しい [ディスプレイ ネットワーク] タブは、今後数週間以内にすべての広告主様にご利用いただけるようになります。

[ディスプレイ ネットワーク] タブの最新情報については、こちらのヘルプ センター記事をご覧ください。