増加するスマートフォンからのトラフィックをとらえ、通販業界におけるコンバージョンを最大化
2016年1月5日火曜日
Posted by 第一広告営業本部 ビューティー&ヘルスケア業界担当チーム一同
ウェブ通販事業を行う皆様におかれましては、通販におけるスマートフォン活用は関心の高い領域なのではないかと考えております。
今回は健康食品通販事業における、スマートフォンを活用したコンバージョン最大化の事例をご紹介致します。
スマートフォン活用の実例ご紹介の前に、まずは健康食品業界におけるスマートフォンの現状を確認してみましょう。
以下、表 ① は健康食品業界におけるスマートフォンの検索量推移です。
※表 ① 健康食品業界におけるスマートフォンの検索量推移(2012 年 1 月から 2015 年 9 月)
※Source : Google Internal Tool / 健康食品通販業界の複数ワードから作成
こちらは、2012 年 1 月から 2015 年 9 月までの間に健康食品関連の検索語句をスマートフォンから顧客が検索した量の推移です。2012 年 1 月を 1 とした場合、2015 年 1 月時点では約 5 倍に、また月最新の 2015 年 9 月では約 7 倍程度まで増加が伺えます。
この急成長から健康食品業界においてスマートフォンの重要性が非常に高いことがご理解頂けることと存じます。
では、このスマートフォンの検索量増加が健康食品通販ビジネスにどのような好影響をもたらすでしょうか。
考えられるのはサイト流入数の増加からのコンバージョン数増加です。
表 ② は一般的な健康食品サイトにおけるオンライン顧客の購買遷移です。
※表 ② 一般的な健康食品サイトのオンライン顧客購買遷移(カスタマージャーニー)
※Source : 筆者作成
オンラインにおいて顧客は流入からサイトへの滞在を経由し、初回購入、サンプル請求などコンバージョンに至ります。健康食品業界自体の検索量がスマートフォンにより増加することは、流入数の絶対増、ひいては購入やサンプル請求などコンバージョン数増加につながると考えられます。
このようにスマートフォンの検索量増加は健康食品通販ビジネスにおけるコンバージョン数増加において追い風であり、非常に好ましい状況であることが考えられます。
スマートフォンの影響力の高まり、また、コンバージョンへの有用性は以上のように確認できましたが、課題も存在します。
以下表 ③ は表 ② のカスタマージャーニーをより詳細にしたものです。
※表 ③ 一般的な健康食品サイトのオンライン顧客購買遷移(カスタマージャーニー)詳細
※Source : 筆者作成
実際のところサイトに滞在した顧客は各遷移において一定数離脱しますが、特にカートでの離脱はコンバージョン直前の離脱ですので機会損失の影響が高くなります。
ではスマートフォンにおけるカートでの離脱を防ぐにはどうすればよいのでしょうか。
Google ではスマートフォンでのカートにおける購入フォーム入力における課題に注目しました。
表 ④ をご覧ください。Google の Our Mobile Planet によるこちらの調査では、健康食品のメインターゲット層である 35 歳以上の消費者の約 20% が、スマートフォン上での商品購買時におけるフォーム入力を障害に感じているという結果が出ました。
※表 ④ スマートフォン上での商品購入において「入力するのが難しい」と回答したユーザーの割合 (2013 年日本での調査)
※Source : Google によるモバイル調査「Our Mobile Planet」より作成
この調査結果から、スマートフォンにおいては、カートでの従来的なフォーム入力手続きが購入のハードルを上げ、カートでの離脱を招いていると予想されます。
カートまで来訪している顧客は購買意向が高いと想定されるため、離脱による機会損失のインパクトが高いことが考えられます。
急増するスマートフォンからのトラフィックを効率よくコンバージョンにつなげるためには、この課題を解決することが必要です。
スマートフォン上の購買遷移において、フォーム入力時のカート離脱を防ぎ、コンバージョンを促進するために、Google では通話による購入遷移設置に注目しました。
具体的な施策として、スマートフォンカートやランディングページの分かりやすい場所に「通話購入ボタン」を設置しました。そしてそのボタンのクリック数を把握できるコンバージョン トラッキング タグを設置し(設定方法はこちら)、コンバージョンへの貢献を計測しました。
通話購入はスマートフォン上での入力という手間を省くうえ、お客様との会話を通じ、関係強化も期待できます。
以下(※表 ⑤)は、株式会社健康家族様によるランディングページへの通話ボタン設置の例です。
※表 ⑤ 株式会社健康家族様の「にんにく卵黄」と「仙寿の水」のランディングページにおける実際の通話購入遷移
株式会社健康家族が通話購入のボタンをランディングページに設置する前合計 2 ヶ月と、後合計 2 ヶ月のコンバージョン数(※注 1)を確認したところ、以下(表 ⑥)の通りコンバージョン数が 30% 増加しました。
※注 1:スマートフォン流入からのコンバージョン数。またコンバージョン数は「入力フォームからの購入完了数」と「通話ボタンクリック数」の合算。
※表 ⑥ 通話購入ボタン設置前後比較
※Source : AdWords によるコンバージョントラッキングより作成
通話購入遷移のボタンを設置することでコンバージョン数と CVR 両方へのポジティブな結果が出ています。
表 ① のデバイス別検索量推移を見る限り、スマートフォンの影響は非常に高まっており、今後もさらに検索が増加することが考えられます。
健康食品通販だけでなく、広く通販業界でもスマートフォンの重要性が増し、その活用がビジネスの拡大のために必須になることが予測されますので、Google のスマートフォン向け広告に更に注力するなど、ぜひ早めにコンバージョンを増加させるための施策をお考えになってはいかがでしょうか。
ウェブ通販事業を行う皆様におかれましては、通販におけるスマートフォン活用は関心の高い領域なのではないかと考えております。
今回は健康食品通販事業における、スマートフォンを活用したコンバージョン最大化の事例をご紹介致します。
【1.背景】 健康食品業界のビジネス拡大におけるスマートフォンの重要性
スマートフォン活用の実例ご紹介の前に、まずは健康食品業界におけるスマートフォンの現状を確認してみましょう。
以下、表 ① は健康食品業界におけるスマートフォンの検索量推移です。
※表 ① 健康食品業界におけるスマートフォンの検索量推移(2012 年 1 月から 2015 年 9 月)
※Source : Google Internal Tool / 健康食品通販業界の複数ワードから作成
こちらは、2012 年 1 月から 2015 年 9 月までの間に健康食品関連の検索語句をスマートフォンから顧客が検索した量の推移です。2012 年 1 月を 1 とした場合、2015 年 1 月時点では約 5 倍に、また月最新の 2015 年 9 月では約 7 倍程度まで増加が伺えます。
この急成長から健康食品業界においてスマートフォンの重要性が非常に高いことがご理解頂けることと存じます。
では、このスマートフォンの検索量増加が健康食品通販ビジネスにどのような好影響をもたらすでしょうか。
考えられるのはサイト流入数の増加からのコンバージョン数増加です。
表 ② は一般的な健康食品サイトにおけるオンライン顧客の購買遷移です。
※表 ② 一般的な健康食品サイトのオンライン顧客購買遷移(カスタマージャーニー)
※Source : 筆者作成
オンラインにおいて顧客は流入からサイトへの滞在を経由し、初回購入、サンプル請求などコンバージョンに至ります。健康食品業界自体の検索量がスマートフォンにより増加することは、流入数の絶対増、ひいては購入やサンプル請求などコンバージョン数増加につながると考えられます。
このようにスマートフォンの検索量増加は健康食品通販ビジネスにおけるコンバージョン数増加において追い風であり、非常に好ましい状況であることが考えられます。
【2. 課題】 スマートフォンコンバージョンにおける課題
スマートフォンの影響力の高まり、また、コンバージョンへの有用性は以上のように確認できましたが、課題も存在します。
以下表 ③ は表 ② のカスタマージャーニーをより詳細にしたものです。
※表 ③ 一般的な健康食品サイトのオンライン顧客購買遷移(カスタマージャーニー)詳細
※Source : 筆者作成
実際のところサイトに滞在した顧客は各遷移において一定数離脱しますが、特にカートでの離脱はコンバージョン直前の離脱ですので機会損失の影響が高くなります。
ではスマートフォンにおけるカートでの離脱を防ぐにはどうすればよいのでしょうか。
Google ではスマートフォンでのカートにおける購入フォーム入力における課題に注目しました。
表 ④ をご覧ください。Google の Our Mobile Planet によるこちらの調査では、健康食品のメインターゲット層である 35 歳以上の消費者の約 20% が、スマートフォン上での商品購買時におけるフォーム入力を障害に感じているという結果が出ました。
※表 ④ スマートフォン上での商品購入において「入力するのが難しい」と回答したユーザーの割合 (2013 年日本での調査)
※Source : Google によるモバイル調査「Our Mobile Planet」より作成
この調査結果から、スマートフォンにおいては、カートでの従来的なフォーム入力手続きが購入のハードルを上げ、カートでの離脱を招いていると予想されます。
カートまで来訪している顧客は購買意向が高いと想定されるため、離脱による機会損失のインパクトが高いことが考えられます。
急増するスマートフォンからのトラフィックを効率よくコンバージョンにつなげるためには、この課題を解決することが必要です。
【3. 課題解決のための施策】 通話による購買遷移の設置と Google によるコンバージョン トラッキング
スマートフォン上の購買遷移において、フォーム入力時のカート離脱を防ぎ、コンバージョンを促進するために、Google では通話による購入遷移設置に注目しました。
具体的な施策として、スマートフォンカートやランディングページの分かりやすい場所に「通話購入ボタン」を設置しました。そしてそのボタンのクリック数を把握できるコンバージョン トラッキング タグを設置し(設定方法はこちら)、コンバージョンへの貢献を計測しました。
通話購入はスマートフォン上での入力という手間を省くうえ、お客様との会話を通じ、関係強化も期待できます。
以下(※表 ⑤)は、株式会社健康家族様によるランディングページへの通話ボタン設置の例です。
※表 ⑤ 株式会社健康家族様の「にんにく卵黄」と「仙寿の水」のランディングページにおける実際の通話購入遷移
【4. 配信結果】通話による購入遷移の設置による影響
4-1 : コンバージョン数増加に関する影響
株式会社健康家族が通話購入のボタンをランディングページに設置する前合計 2 ヶ月と、後合計 2 ヶ月のコンバージョン数(※注 1)を確認したところ、以下(表 ⑥)の通りコンバージョン数が 30% 増加しました。
※注 1:スマートフォン流入からのコンバージョン数。またコンバージョン数は「入力フォームからの購入完了数」と「通話ボタンクリック数」の合算。
※表 ⑥ 通話購入ボタン設置前後比較
※Source : AdWords によるコンバージョントラッキングより作成
4-2 : コンバージョン率への影響
また、コンバージョン率(CVR)への影響を測るために、通話ボタンがないランディングページと設置されたランディングページで前後比較(前後 6 日間での比較)したところ、通話購入のボタンがある期間の CVR が約 35% 増加していました。通話購入遷移のボタンを設置することでコンバージョン数と CVR 両方へのポジティブな結果が出ています。
【5. おわりに】 通話購入遷移を設けコンバージョン数を増加させる
表 ① のデバイス別検索量推移を見る限り、スマートフォンの影響は非常に高まっており、今後もさらに検索が増加することが考えられます。
健康食品通販だけでなく、広く通販業界でもスマートフォンの重要性が増し、その活用がビジネスの拡大のために必須になることが予測されますので、Google のスマートフォン向け広告に更に注力するなど、ぜひ早めにコンバージョンを増加させるための施策をお考えになってはいかがでしょうか。