Posted by Diya Jolly(シニア プロダクト マネージャー)

ブランディング目的での広告掲載を予定しているものの、アプローチしたい層にオンラインで大規模にリーチするのは難しい、とお悩みではありませんか。

そんな問題に対応するべくこの度リリースされたのが、AdWords および YouTube の新機能「アフィニティ カテゴリ」です。

この機能はインタレスト カテゴリの一種であり、テレビ広告型のオーディエンス セグメントを念頭に設計されています。 Google システムは、ユーザーが訪問したページの種類やアクセス頻度、滞在時間を踏まえ、各ユーザーのブラウザに「旅行好き」「ペット愛好家」といったアフィニティ(好み)カテゴリを関連付けます。こうしたアフィニティ カテゴリをターゲットに設定することで、広告主様のブランドを好む可能性が高い層にアプローチすることができます。

アフィニティ カテゴリのメリット

ブランディング広告を手掛ける広告主様の場合、テレビ広告向けのオーディエンス購入に慣れているケースが多いかと思います。これを踏まえて、アフィニティ カテゴリでは、テレビ広告と同様のオーディエンス セグメントを採用しています。

そのセグメントは、「エコ生活愛好者」「お笑い番組ファン」など、70 種類におよびます。こうした関心分野に基づいて大規模にリーチを展開し、エンゲージメントを促進することができます。

アフィニティ カテゴリで成功をおさめた Mazda Canada

Mazda Canada では大規模な顧客層にアプローチできるソリューションを探していました。同社の Mazda6(アテンザ)は、過去 10 年間で何度か大きなデザイン変更を行っています。2013 年に登場した新モデルは、同社特有のデザインに、スマート シティ ブレーキ サポートやリア クロス トラフィック アラートを含む SKYACTIV TECHNOLOGY を組み合わせたものでした。

このリリースにあたっては、マーケティングにおいても、盛り込まれた先進技術や新機能をユーザーに伝えるとともに、消費者をウェブサイトに誘導してブランドとのエンゲージメントを促進する、革新的なアプローチが求められていました。

ターゲット層は明確でした。テクノロジーに対する関心が強く、最新のガジェットや自動車関連の技術に詳しい、都市部のプロフェッショナル層の男性です。

アフィニティ カテゴリを試すことにした Mazda Canada は、同社が求めるユーザーにアプローチするため、最新のガジェットを扱ったウェブサイトの訪問頻度が高い「ハイテク好き」層を選びました。同様の層をターゲットに展開したテレビ広告のメッセージを、さらに強化する狙いです。結果は大成功で、従来のキャンペーンと比べて 10 倍多くのユーザーにリーチするという、予想以上の成果が得られました。

「アフィニティ カテゴリはこのキャンペーンにぴったりのソリューションでした。Mazda6 の先進的なテクノロジーに関心が強いと思われるユーザーを対象に、短期間で大規模にアピールすることができました」と、同社インタラクティブ・マーケティング・マネージャーの Michael Tsang 氏は語ります。

キャンペーンの大成功を踏まえ、Mazda Canada は他の車種のオンラインのメディア ミックスの一部として、また広告活動の重要な一角を占める要素として、アフィニティ カテゴリを組み込むことを決めました。




関心のあるユーザーとつながる

アフィニティ カテゴリは、ユーザーのニッチな好奇心ではなく、「ゲーム ファン」「グルメ」「高級ブランド愛好者」といったライフスタイルを反映する嗜好を捉えることで、幅広いリーチを実現します。多様なセグメントから最適なものを選び、ブランドとの親和性が高いユーザーとのエンゲージメントを促進することで、将来のブランド支持者を育てることができます。

なお、ユーザーに関連付けられたインタレスト カテゴリは、ユーザー自身が広告設定で変更することができます。そのためオンラインで目にする広告は、消費者自身が管理できるようになっています。

アフィニティ カテゴリの詳細については、ヘルプセンターをご覧ください。

Posted by 難波 美和 AdWords サポートチーム

Google では、AdWords をはじめとする様々な Google 製品に関する情報共有の場として、Google プロダクトフォーラムをご用意しています。その中でも、特に豊富な知識や経験をもとにディスカッションをリードしてくださっているアクティブ ユーザーを、トップレベル ユーザーと呼んでいます。

Google ではこの度、このトップレベル ユーザー プログラムについてご紹介するウェブサイトを開設しました。



トップレベル ユーザーの活躍は、皆様から寄せられる疑問のスムーズな解決や、活発な情報交換に欠かせません。また、製品を改善していく上でも大切な存在です。例えば Google カレンダーでカレンダーの色を選択する機能や、Android 向け Google マップでオフライン マップが使える場所の拡大、Google スプレッドシートでシートを保護する機能などは、トップレベル ユーザーの皆様からも強い要望があったものです。

昨年 12 月にはトップレベル ユーザーの皆様をオフィスにご招待し、製品開発チームとの意見交換を行いました。

日本語版の AdWords 公式フォーラムでは現在、4 名の方にトップレベル ユーザーとしてご活躍いただいています。ウェブサイトでは、トップレベル ユーザーになりたいという方向けの情報も掲載していますので、ぜひご覧ください。

皆様が活発に情報交換できるフォーラムにしていきたいと思っていますので、今後とも Google および AdWords フォーラムをどうぞよろしくお願いいたします。

Posted by Google マーケティング部

2015 年 10 月追記:  2015 年現在、The Full Value of Mobile サイトはクローズされております。モバイルに関する情報につきましては、本ブログのモバイル関連記事も引き続きご利用ください。

モバイル(スマートフォン)によるネットワークへの常時接続により、モバイルを起点とし、電話、アプリ、店舗、クロス デバイスなどに至る新たな購買経路が生まれています。しかし多くのオンライン マーケティング 策は、モバイル サイトでの購入やコンバージョンのみでモバイルへの投資効果を測り、モバイルを起点とした新たな様々な購買経路を正しく把握できていないのが現状です。

Google で最近実施した調査(英文のみ)からも、モバイル広告がトリガーとなり店舗への訪問、電話による商品購入、PC からの商品購入などの消費者行動につながることは明らかになっています。そして一部のマーケターでモバイルを介した新しい購買経路を正しく理解しようとする試みがなされています。

例えば、米国アディダス社ではモバイル サイトでの売上だけではなく、モバイル広告が店舗誘導にどれだけ貢献したかを把握するために、シンプルで強力なアトリビューション モデルを構築しました。その結果、アディダスは同社のモバイルサイト内にある店舗検索ボタンが 1 クリックされるごとに 3.2 ドルの価値があることを算出し、その後のモバイル投資対効果の考え方を今までとは一新しました。詳しくはこちらの事例(PDF)をご覧ください。

Google では、マーケティング担当者がモバイルの真の価値とモバイル アトリビューションの理解を深めて頂くことを目的に「The Full Value of Mobile モバイル価値 360°」日本語版サイトをオープンいたしました。このサイトには、以下のコンテンツが含まれています。
  • モバイル価値計算ツール
  • モバイルを起点とした新しい購入経路の事例ビデオ
  • モバイル価値を正しく把握した成功事例
  • モバイル価値の測定方法のヒント
「モバイル価値計算ツール」では、電話、アプリ、店舗、モバイル サイトやクロス デバイスが皆様のビジネスにどのような価値を及ぼすかを算出するのに役立つシンプルな計算式と参考値を提供しています。手順に従って AdWords やモバイル サイトから得られる各種データ等を入力することで、モバイルが本来持つ価値や各購買経路におけるクリックあたりの価値、モバイルの費用対効果(ROI)、モバイル全体の獲得単価(CPA)などモバイルの真の価値を把握することができます。



モバイルは、これまで絶えず消費者の生活のあり方を変えてきました。モバイルを介した新しい購買経路が自社にとってどのような価値があるかを理解し、アトリビューション モデルの構築を行うことが全てのマーケティング担当者に求められます。

また、オンライン・オフライン問わず全ての消費者行動を考慮し、様々なデバイス、チャンネル、メディアが互いに及ぼす影響を理解したうえでマーケティングプランを構築することは、モバイルの価値のみみならず、デジタルの価値を最大限に引き出す上で重要な鍵となります。

「The Full Value of Mobile モバイル価値 360°」に関して、2013 年 7 月 4 日 18 時から開催します Learn with Google ウェビナー「Google が提唱するモバイル ROI の新しい形 」にて詳細をご説明いたしますので、ぜひご参加ください。こちらよりご登録頂けます。

Posted byAndy Miller - モバイル検索ソリューション担当責任者

エンハンスト キャンペーンには、掲載結果と効率性の向上に役立つさまざまな機能が盛り込まれています。既に 300 万以上のキャンペーンがアップグレードされており、多くの広告主様がその新機能を活用されています。

7 月 22 日の自動アップグレード開始を前に、アップグレードをさらに簡単に行っていただけるよう、アップグレード センターに新機能を追加いたしました。早めのアップグレードで、エンハンスト キャンペーンのメリットをいち早くご体験ください。

アップグレード センターの改良点
  • キーワードのコピー: キャンペーンを統合する際、モバイル キャンペーンから PC 向けキャンペーンへキーワードをコピーするかどうか、指定できるようになりました。

  • アップグレード センターを通じてコピーされた項目への自動ラベル: アップグレード センターを通じてコピーまたは統合されたキーワード、広告、広告グループに対し、アップグレード センターによる変更であることを示すラベルが追加されます。

  • キーワード単位のリンク先 URL に対応: モバイル向けと PC 向けのキャンペーンで異なるキーワード単位のリンク先 URL が設定されている重複キャンペーンがあった場合、携帯電話ではモバイル向け URL が、それ以外のデバイスでは PC 向けの URL が表示されるように自動的に統合が行われます。

  • (近日提供開始)一括アップロード機能: 広告設定オプションと広告グループが、AdWords Editor にエクスポート可能になる予定です。
今すぐアップグレードするメリット
自動アップグレードの前に新機能に慣れることで、掲載結果をいち早く向上させることができます。

  • それぞれの地域がもつ可能性を発見: 地域に基づいて入札単価を調整すれば、店舗周辺のユーザーに効果的にアプローチできるほか、低めの入札単価で気軽に新しいターゲット地域を試すことができます。これまで気付かなかった収益源を発掘しましょう。

    エンハンスト キャンペーンにアップグレードして地域に基づく入札単価調整を導入した Constant Contact 社の SEM 担当マネージャー Peter Hughes 氏は、次のように語っています。

    「カリフォルニア州に中小企業が集まっていることが明らかになりました。さらに予想外だったのは、ノースダコタ州のすばらしい投資収益率です。これは、ターゲットを徐々に広げていく従来の方法では気づくことはできなかったでしょう。」

  • モバイルの真価を発揮: モバイル向けの入札単価調整を導入すれば、外出中のユーザーにも価値ある情報を届けると共に、モバイルが生み出す価値を的確に把握することができます。

    American Apparel(英文記事)では、すべてのデバイスでユーザーにアプローチするべく、早期にアップグレードを行い、まずはモバイル向けの入札単価調整比を +100% に設定して優れた成果を収めました。アップグレード以来、モバイル経由でのコンバージョンは 2 倍に増え、総合的なクリック率は 7% 向上しています。マーケティング マネージャーの Sean Singleton 氏は次のように言います。

    「当社のマルチデバイス マーケティング戦略は、試験段階から微調整の段階に入りつつあります。エンハンスト キャンペーンではテストと調整を繰り返すのがとても簡単なので、運用戦略の確立も順調に進んでいます。」

  • Google ディスプレイ ネットワークで新たなユーザー層にリーチ: ユーザーの性別や年齢層、インタレスト カテゴリ、トピックなど、ディスプレイ ネットワークのターゲティング方法にも入札単価調整を適用することができます。

    Westwing 社でグローバル マーケティングを統括する Stathis Konstantinidis 氏は次のように言います。

    「エンハンスト キャンペーンへのアップグレードにより、実際にコンバージョンに至るユーザーについて、広告グループごとにより正確に把握できるようになりました。顧客層を明確に理解できることは、当社にとって非常に重要です。この情報を利用して、コンバージョンに至りやすい層に対する広告のインプレッション シェアを拡大するとともに、成果につながりにくい層へのインプレッションを減らし、コンバージョン増加とリード単価の削減を図ることができます。」

  • キャンペーン管理の時間を節約: エンハンスト キャンペーンは、作業を合理化し、広告主様の作業時間を短縮する機能を備えています。

    靴の小売を手がけるオランダの Schuurman Schoenen 社(英文記事)では、キャンペーンの総数を 60% 削減し、マーケティング チームの作業負荷を劇的に削減しました。

    Schuurman Schoenen でオンライン マーケティングを担当する Kayo Klein Obbink 氏によると、「以前はキャンペーンの管理や調整に 2 倍の時間がかかっていた」そうです。

移行の時期について
2013 年 7 月 22 日より、すべての従来型キャンペーンをエンハンスト キャンペーンに自動アップグレードいたします。エンハンスト キャンペーンに関するご意見、ご要望は、こちらのフォーム(英語)からお寄せください。

Posted by Learn with Google チーム

今年の春にご好評いただきましたエンハンスト キャンペーンのウェビナーシリーズに引き続き、7 月から、新たな 4 回シリーズを開催いたします。皆様のビジネスに役立つ最新のデジタルマーケティング情報が満載です。毎回好評の Q&A タイムでは参加者からの質問に生でお答えしています。(ウェビナーとは、オンラインで参加できるセミナーを指します。)

ウェビナーへのご参加は、事前登録が必要となります。登録ページの「今すぐ登録」ボタンより、各ウェビナーにご登録ください。皆様の参加をお待ちしております。

7 月開催:Learn with Google ウェビナープログラム

第 1 回目 7/4(木)6:00 pm 〜 7:00 pm
「Google が提唱するモバイル ROI の新しい形」


概要: モバイルの急速な普及により、コンバージョンまでの経路は多様化し、モバイルの価値、コンバージョンへの貢献を正しく計測することが、より重要となっています。 Google では、モバイルでの ROI 計測は多様な価値があると考えており、このセッションでは、店舗との連動、アプリケーション、通話、クロスデバイスなど、モバイルならではの価値を正しく把握するためのフレームワークとツールをご紹介します。

第 2 回目 7/11(木)6:00 pm 〜 7:00 pm
「 2013 年グローバルマーケット サーベイ最新データのご紹介」


概要: Google が 2013 年上半期に実施した、3 つのグローバル調査の最新結果をご紹介します。
1. 環境・デバイス普及率等の基礎調査: 2013 年度版
2. スマートフォンユーザーの実態調査: 2013 年度版
3. 今回始めて実施した、生活者の購買行動におけるモバイル活用状況調査

第 3 回目 7/18(木)6:00 pm 〜 7:00 pm
「 エンハンスト キャンペーン移行後の対策(1)自動化ツールをフル活用したパフォーマンス向上施策」


概要:エンハンスト キャンペーン移行後の対策として、 各種自動化ツールを組み込むことで、アカウント運用の効率化および成果の改善が期待できます。このセッションでは、動的検索広告にフォーカスして、Google システムがキーワードの代わりに、ウェブサイトのコンテンツを利用して、ユーザーが検索したクエリに適した広告を掲載するプロダクトをご紹介します。

第 4 回目 7/25 (木)6:00 pm 〜 7:00 pm
「 エンハンスト キャンペーン移行後の対策(2)新しい入札戦略の活用方法」


概要:エンハンスト キャンペーンでのみ利用可能な新しい自動入札ツールである 4 つの入札戦略を紹介します。それぞれの入札戦略の機能を正しく理解し、お客様のゴールに適した入札戦略を活用することがキャンペーンのパフォーマンス向上につながります。

登録ページの「今すぐ登録」ボタンより、各ウェビナーにご登録ください。
ウェビナーで皆様とお会いできることを楽しみにしております。

Posted by AdWords プロダクト マネージャー Jen Huang

動的検索広告は、Google ウェブ クロール技術により、広告主様のサイトで扱っている商品の最新情報に基づいて自動的に広告を生成する AdWords の機能です。

昨年 10 月の提供開始以来、多くの広告主様が動的検索広告を利用され、クリック数とコンバージョン数が平均で 5~10% 増加し、投資収益率も向上しています。

動的検索広告は、キーワードに基づく広告掲載と同様に、適切な設定を行って初めて効果を発揮します。そこでこの記事では、動的検索広告の運用のヒントをご紹介します。
1. 幅広い範囲をターゲットにする 
動的検索広告を利用する際は、広告主様のウェブサイトのうち、広告掲載に使用したいページを指定します。この「動的広告ターゲット」が、従来の検索キャンペーンにおけるキーワードと同様の役割を果たします。
キーワードを 1 つ 1 つ設定する手間を省く動的検索広告のメリットを最大限に活かすには、ウェブサイトの全体か大部分のページをターゲットに設定することをお勧めします。 
そうすることで、これまで広告掲載の対象とならなかったユーザーや、いわゆるロングテールの語句で検索したユーザーにも、幅広く広告を掲載することができます。 
アジアの e コマース業界をリードする Qoo10 は、この手法で動的検索広告を活用して瞬く間に成果を上げました。それは、既存のキーワードで網羅している範囲と、実際に販売している商品との「ギャップを埋める」ことができたためです。  
Qoo10 のマーケティング担当役員である Muhd Fitri Khamis 氏が述べているように、「ドメイン全体ではなく一部のページだけをターゲットとした場合、それほど高い成果は得られないかもしれません。」現在、Qoo10 の動的検索広告キャンペーンは、AdWords 経由での売り上げの 10% を占め(PDF の英語記事)、そのクリック率は他のキャンペーンを 33% も上回っています。

2. 除外ターゲットを活用する 
動的検索広告キャンペーンの場合、特に早い段階から検索クエリ レポートやカテゴリ レポートを使用して、成果が見込めない検索クエリやページを除外する必要があります。
たとえば、最近になって一時停止したキーワードや、販売している商品と関連性が低いページ(「よくある質問」ページなど)を除外します。
除外ターゲットや除外キーワードを設定する方法については、こちらのヘルプセンター記事をご覧ください。

3. 関連性の高いページや同程度の価値のある商品をグループにまとめる 
関連性のあるページや同じ程度の価値がある商品を同じターゲットとしてまとめます。 
たとえば、海辺の賃貸物件を 1 つの広告グループにまとめ、スキー ロッジの賃貸物件をもう 1 つの広告グループにまとめます。ターゲットを絞り込むと、ユーザーが探している商品に合った広告を表示することができます。 
また、高額商品と、低額商品を別のターゲットに分ける方法もあります。たとえば、高性能電化製品と、その周辺機器とを別のグループに分けます。すると、商品の価値に応じて入札単価を変えることができます。 
ターゲット設定の詳細については、こちらのヘルプセンター記事をご覧ください。

4. コンバージョン オプティマイザーや目標コンバージョン単価を使用する 
動的検索広告を利用する際は、コンバージョン単価制をあわせて使用することをお勧めします。コンバージョン単価制とは、目標コンバージョン単価に応じて AdWords が入札単価を調整する自動入札機能です。ウェブサイトのコンテンツを変更したり、広告の掲載対象を広げたりしながらも、目標コンバージョン単価を維持したい場合に最適です。 
この 2 つを組み合わせて高い成果を上げたのが、ソフトウェア ダウンロード大手の Soft32.com です。動的検索広告とコンバージョン オプティマイザーを併用した Soft32.com (PDF の英語記事)では、膨大な数のリンク先ページをターゲットとするキャンペーンを設定し、すべてのキャンペーンで目標コンバージョン単価を維持することができました。 
Soft32.com の創設者兼 CEO である Lucian Todea 氏によれば、動的検索広告のおかげでロングテール キーワードを効果的に活用できるようになり、わずか数か月でコンバージョン数が 15% も増えたそうです。

5. 定期的に確認する 
ウェブサイトの構成やコンテンツを変更したときは、その変更を動的検索広告キャンペーンに反映させます。また、検索クエリ レポートとカテゴリ レポートを定期的に確認し、高い成果を上げているページの入札単価を引き上げると同時に、成果の低いページや検索クエリは除外ターゲットに設定します。
動的検索広告キャンペーンの詳しい設定手順については、AdWords ヘルプセンターおよびAdWords ビジュアル ナビをご覧ください。

Posted by John Sullivan - グローバル検索ソリューション担当

今回を皮切りに、エンハンスト キャンペーンにおける入札単価設定のヒントをシリーズでお届けします。 具体的には、入札単価調整を使用する際のヒントや、自動入札機能を取り入れる方法、そしてこうした機能を活用されている広告主様の事例もご紹介する予定です。

第 1 回目の今回は、地域、時間帯、デバイスに対する入札単価調整を導入する順序についてご説明します。 また、状況の変化に合わせて入札単価を見直す手法についてもご紹介します。

エンハンスト キャンペーンの概要

一人のユーザーが様々なデバイス間を頻繁に行き来するマルチスクリーン時代を迎えた今、オンライン広告には、ユーザーの置かれた状況に合わせて適切な情報を届ける新しい手法が求められています。こうしたニーズに対応できるように設計されたエンハンスト キャンペーンでは、1 つのキャンペーンでデバイス、場所、時間帯に応じて入札単価を調節することができます。

3 種類の入札単価調整

 たとえば、横浜の店舗を宣伝しており、携帯端末での成果は高いものの、日曜の掲載結果は思わしくないとします。この場合は、「モバイル」と「横浜」の入札単価を引き上げ、「日曜」の入札単価を引き下げることができます。

例えば、
  • 地域による入札単価調整で「横浜」に +20%
  • 時間帯による入札単価調整で「日曜」に -50%
  • デバイスによる入札単価調整で「モバイル」に +10%
という 3 種類の入札単価調整を設定したとします。

このとき、入札単価を 100 円に設定したキーワードでは、日曜に横浜近辺のユーザーがモバイルで検索した場合の最終的な入札単価は  66 円となります。

 キーワードの入札単価 100 円×(横浜 1.2)×(日曜 0.5)×(モバイル 1.1)= 66 円

複数の入札単価調整を導入するにあたって

この「デバイス」「地域」「時間帯」の 3 種類の入札単価調整は、上記の例のように複数組み合わせることも、1 種類のみ選んで適用することも可能です。

まずは 1 種類の入札単価調整を導入し、運用のコツをつかみたいという場合はまず、店舗や商品にとって最も重要な項目から始めることをおすすめします。そして納得のいく効果が得られたら、次に重要な項目を追加していきます。

· 特定の時間帯にのみ営業している店舗の場合は、まず時間帯による入札単価調整から始めるとよいでしょう。


· 国や都市、都道府県などによって広告の掲載結果に著しい違いがある場合や、店舗の近くにいるユーザーに対して入札単価を引き上げたい場合は、地域による入札単価調整から始めるとよいでしょう。



· モバイルとそれ以外のデバイスで広告の掲載結果に大きな違いがある場合は、最初にデバイスによる入札単価調整を設定するとよいでしょう。


最初に導入する項目を選ぶにあたっては、AdWords の掲載結果データもお役立てください。サードパーティ ツールやバックエンド システムから得られる情報がある場合は、そうしたデータも参考にしてください。

継続的な見直し

一度設定した入札単価調整比も、実際の掲載結果を参考にしながら、定期的に見直すことをおすすめします。
· コンバージョンを計測していない場合: クリック数や表示回数を参考にします。



· コンバージョン数を計測している場合(AdWords コンバージョン トラッキングGoogle アナリティクスなど): コンバージョン数やコンバージョン単価を参考にします。



· コンバージョンごとの収益を計測している場合(Google アナリティクスの e コマース機能など): 実際の収益を参考にします。

アップグレードについて

この入札単価調整機能をご利用いただくには、エンハンスト キャンペーンへのアップグレードが必要です。 2013 年 7 月 22 日より、すべてのキャンペーンが自動的にアップグレードされますので、お早めの準備をお願いいたします。アップグレードの手順については、ヘルプセンターをご覧ください。

Posted by 中山恵里加 - 第一広告営業本部

「世界のお客さまから一番に選んでいただける、愛されるエアライングループ」を目標に改革を続けている日本航空株式会社。2013 年 1 月より同社は、同年 2 月よりロンドン線から運航を開始した「JAL SKY SUITE 777」のビジネスマンへの認知拡大を目的とした「Welcome! New Sky / JAL SKY SUITE 777」キャンペーンを展開しました。

このキャンペーンはテレビの他、スマートフォンにも展開され、調査* の結果、調査対象者のうち 78.7% のリーチを獲得し、そのうち 11.5% はテレビ CM 非接触層にリーチすることができました。また、広告閲覧が及ぼす消費者行動を調査したところ、広告閲覧者の 33% の人が広告閲覧後に何かしらの行動を取り、ブランディング効果も確認することができました。

テレビ CM の展開に合わせたスマートフォンでの広告展開を実施

このキャンペーンは、ビジネスマン向けの認知拡大及び販売促進を目的に実施されました。キャンペーン設計に際して同社は、テレビ CM での認知拡大だけではなく、ビジネスマンの外出及び通勤の行き帰りのシチュエーションを捉えようと、AdMob ネットワークを採用し、スマートフォン向けにリッチメディアでの広告配信を実施しました。

テレビ CM では、今回のプロジェクト開始時の「Welcome! New Sky プロジェクト始まる編」と阿部寛さん主演で制作された「ビジネスクラス・エコノミークラス編」の 2 種類の CM が展開されました。テレビ CM 展開に合わせて AdMob でも同様に、機能訴求と阿部寛さんを起用した 2 種類のバナークリエイティブとキャンペーンページを用意し、ビジネスマンへのセグメント配信を実施しました。

 [キャンペーン クリエイティブとメディアプラン]


スマートフォン展開を追加することで 20 − 34 歳男性への認知を拡大

キャンペーン終了後、このキャンペーンのクロスメディア効果を検証するため調査を実施しました。その結果、調査対象者全体のうちテレビ CM で 67.2%、AdMob で 55.0% の認知を獲得し、キャンペーン全体では、78.7% の認知を獲得したことが分かりました。認知の重複を省くと AdMob のみでは、11.5% のインクリメンタルリーチ(AdMob の効果による増分)を確認することができ、高いクロスメディア効果を上げたことがわかりました。

[テレビ CM と AdMob の広告認知]


また、年齢層別にクロスメディア効果を見ていくと、キャンペーン全体での AdMob のみの認知が 11.5% に対して、20 - 34 歳の男性は 18.2% と、高い数値を示す結果となりました。

[テレビ CM / AdMob バナー広告における重複認知状況(年代別)]


広告閲覧者の 33% が広告閲覧後に何かしらの行動

次に、マルチスクリーンで展開した同キャンペーンが、消費者にどのようなインパクトを与えることができたのかを検証するため調査を実施したところ、AdMob の広告閲覧者の 33% が広告閲覧後に何かしらの行動をしたことが分かりました。

また、テレビ CM と AdMob 両方の広告認知者は、それぞれ単体の広告認知者に比べて、「商品認知」「商品興味関心」「商品購入利用意向」では約 2 倍の高い数値を示す結果となりました。

[ AdMob バナー広告 / テレビ CM における商品認知/評価 ]


31.2% が自宅外や移動中にキャンペーン サイトを閲覧

自宅内外でのキャンペーンサイト閲覧状況を検証するために調査を実施したところ、自宅外でキャンペーンサイトを閲覧したユーザーは広告閲覧者の 31.2% となりました。性別で比較すると、男性が 35.8% と女性よりも高い数値を示し、中でも「会社 / 学校の行き帰り時」での閲覧割合が高いことが分かりました。

[ キャンペーンサイト 閲覧シチュエーション]


同社では、今回の結果を受けて、今後もビジネスマン、特に若い層への認知拡大を目的とした AdMob を活用したリッチ メディア配信を継続的に実施することを検討しています。

*調査概要
調査方法: インターネット調査(オープンアンケート形式)
調査地域: 関東
調査対象者: 関東在住の男女 20 歳以上の iPhone / iPod Touch / iPad / Android ユーザー
調査回答者数: 853S
調査実施期間: 2013/3/1 - 2013/3/17
調査実施:株式会社ビデオリサーチインタラクティブ
* 本調査はテレビ CM と AdMob を対象としたものであり雑誌、新聞、交通広告は対象外です。