Smita Hashim ローカル広告品質担当グループ プロダクト マネージャー

現在、多くのオンライン広告キャンペーンでターゲット ユーザーへのアプローチやキャンペーンの効果改善のために、ターゲット地域の機能をご活用いただいているかと思います。たとえば、米国をベースとしたオンライン代理店の iProspect では、ターゲット地域の機能を使用してクライアントの Talbots 社の広告を成果の高い地域に的を絞って掲載した結果、クリック単価を 36% 抑え、費用を抑えつつ質の高いユーザーを獲得することに成功しました。

この機能をより便利なものにするため、このたび Google では AdWords のターゲット地域の機能を Google マップと連携させることにしました。これにより、より詳細な地域情報を提供し、関連性の高いターゲット地域候補を提示して、ターゲット地域の精度を高めることが可能になるため、キャンペーンの成果向上により一層お役立ていただけることと思います。

本日は、この変更に関する第 1 回目のお知らせとして、AdWords のターゲット地域設定画面がどのように変わったかをご紹介します。ターゲット地域についてより詳しい情報を確認できるようになった新しいターゲット地域設定ツールをぜひご活用ください。


見つけやすくなったターゲット地域
たとえば、最新の AdWords キャンペーンのターゲット地域をさいたま市に設定するとします。キャンペーンの [設定] タブで、ターゲット地域セクションの検索ボックスに「さいたま」と入力すると同時に検索候補が表示されます。候補には、(1)「さいたま市」のように一致する地域、(2)「埼玉県」のように「さいたま」という語句が含まれる地域、(3)入力した地域の近辺、同じような名前の場所やその場所を含む地域などの関連性の高い地域などが表示されます。この中からビジネスに最適な場所を選択し、ターゲット地域として簡単に設定することができます。

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また、ターゲット地域の具体的な範囲を地図上で確認することもできます。新しいツールでは、選択した複数の地域の境界線を同時に表示できるため、東京23区全体(灰色の大きい領域)と比べた、港区(青色の小さい領域)の範囲を確認できます。地域を選択したら、横のリンクをクリックしてターゲット地域に追加、除外したり、近辺地域を表示したりできます。

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より詳細な地域情報
選択したターゲット地域のユーザー数の目安となるリーチ情報 が表示されるようになりました。このデータは Google サイト内でのユーザー数を基にしたもので、国勢調査の人口統計とは大きく異なる場合がありますので、他のターゲット地域とユーザー数を比較する際のおおよその基準としてのみご使用ください。たとえば次下記のスクリーンショットのように、あくまでも目安の数字ではありますが、東京23区をターゲットとすることで、港区の 5 倍を上回るリーチを獲得できることがわかります。

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また、端末の IP アドレスからはユーザーを関連付けることができない地域には、「リーチの制約」ラベルが示されます。これらの地域では、端末の位置データではなく、主に検索クエリに含まれるユーザーの興味関心を示す位置情報などを使用して広告表示が行われます。

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半径を指定してターゲット地域を設定(近接ターゲット設定)する場合は、このターゲット内の地域が表示され、指定した半径の具体的な範囲を確認できます。また、半径内の個々の地域をすべて追加することもできます。


その他の変更
これらの新機能のほか、キャンペーンのプランニングの際にご注意いただきたい変更内容をいくつかご紹介します。

設定可能なターゲット地域の数: 1 つのキャンペーンで設定可能なターゲット地域の数が 300 から 10,000(+ 500 の近接ターゲット)に増えました。

カスタム シェイプ ターゲットの廃止: すでにお知らせしたとおり、この機能のサポートは今年度末をもって終了します。既存のカスタム シェイプ ターゲットには「機能は削除される予定です」というマークが表示されます。今後は、指定した半径内の地域を選択して追加できる、半径を指定したターゲット設定機能を使用されることをおすすめします。または、地域別の掲載結果レポートを作成して、カスタム シェイプ内でトラフィックが発生した地域を確認し、その地域をターゲットに設定します。


新しいターゲット地域設定ツールをぜひご活用いただき、地域別レポートやターゲット地域設定をキャンペーンの最適化にお役立てください。その他、ターゲット地域のオプションに関する詳細については、こちらのヘルプページをご覧ください。