Posted by プロダクト マーケティング マネージャー 井上 貴子

2014 年も折り返し地点を通過し、国内ではスマートフォンやタブレット型端末など、モバイル端末の普及がさらに進んでいます。これらの端末を中心にインターネット上での動画視聴が増加するなか、注目を集めているのが、企業のマーケティング活動における動画広告の活用です。本日は、国内における YouTube 上の動画広告のトレンドを、2014 年 1 月〜 6 月に掲載された 10 点の事例とともに、5 つのポイントに沿ってご紹介します。


ポイント 1: TV CM 長尺版の有効活用
YouTube に、長尺版の TV CM を掲載する企業が増えています。15 秒や 30 秒版などテレビで放映した CM に加えて長尺版を掲載し、商品やサービスへの理解や印象を深め、また訴求力を高めることに成功した動画広告が視聴者から高い支持を得ています。
事例:
カップヌードルCM 「SAMURAI IN BRAZIL 」
企業・ブランド: 日清食品・カップヌードル


ペプシネックス ゼロ『桃太郎「Episode.1」』篇 Long ver. 小栗旬 サントリー CM
企業・ブランド: サントリー食品インターナショナル・ペプシネックス ゼロ




ポイント 2: ストーリー性を重視した Made For Web コンテンツ
TV CM 素材が効果的に活用された一方で、Made For Web、つまりウェブやモバイル・アプリなどのデジタル プラットフォームでの展開に特化した動画広告も多く視聴されました。商品名や企業メッセージの発信に重点を置くのではなく、視聴者の興味を喚起するストーリーを重視した様々な動画広告が掲載されました。
全員歩きスマホin渋谷スクランブル交差点
企業・ブランド: NTTドコモ


NISSAN presents HAPPY SURPRISE〜ママに贈る ドライブ イン シアター〜
企業・ブランド: 日産自動車




ポイント 3: 人気 YouTube クリエイターとのコラボレーション
企業が人気 YouTube クリエイターとコラボレーションし制作した動画広告を、クリエイターのチャンネルに掲載するケースも増えてきました。多くの動画を制作し、視聴者から高い支持を得てきたクリエイターとコラボレーションすることで、彼らのノウハウや経験を企業やブランドのプロモーション動画制作に活用できます。また、すでに YouTube 上で多数のファンを獲得しているクリエイターのチャンネルに動画を掲載すると、多くのユーザーに短期間でのリーチが可能となります。
【Jomaダンス】みんなで覚えよう!瀬戸弘司の分身ダンス! / Joma ダンスコンテスト
企業・ブランド: エーザイ・エナジードリンク Joma


「地獄の三角関係」 劇団スカッシュ×ネスカフェ エクセラ ふわラテ
企業・ブランド: ネスレ日本・ネスカフェ エクセラ ふわラテ




ポイント 4: 著名人や人気キャラクター が出演する Made For Web コンテンツ
テレビなどで人気の著名人やキャラクターを起用し、更に他媒体の広告枠とも連動しつつ、インターネットならではの表現手法やフォーマットを用いて制作されたウェブ限定の動画広告が人気を集めました。
Web限定ドキュメンタリー 『Aloha nui loa』 - 山田優
企業・ブランド: 朝日新聞


ふなっしーが「LINE ポコパン」に大乱入!!スター生活は疲れたなっしー!
企業・ブランド: LINE株式会社・LINE Game




ポイント 5: タイムリーで話題性のあるイベントを活用
2014 FIFA ワールドカップに関連して制作され、開催に合わせて公開された動画広告が再生回数を伸ばしました。今回紹介する 2 作品は海外の動画ですが、国内でも注目を集めた世界的なイベントの盛り上がりとともに、日本でも多く視聴されました。リアルイベントの盛り上がりや感動を共感できる動画広告が視聴者の関心を集め、更にソーシャルメディアで共有され視聴が拡大しました。
House Match ft. Beckham, Zidane, Bale and Lucas Moura: all in or nothing -- adidas Football
企業・ブランド: アディダス ジャパン


Nike Football: The Last Game ft. Ronaldo, Neymar Jr., Rooney, Zlatan, Iniesta & more
企業・ブランド: ナイキ


※動画広告は、5 つのポイントごとに企業名 50 音順で掲載しています。動画の人気(自然視聴)とプロモーション(広告での視聴)に加え、動画広告のトレンドに合致しているかを考慮して選出されました。多くの視聴回数を獲得している動画でも、海外を含む YouTube 動画広告出稿の有無、自然動画視聴の比率、など複数の要素によってリストに入らない可能性があります。