Posted by  安田政弘 -  広告ソリューション エンジニア,  是澤優和 - 代理店営業マネージャー

AdWords スクリプトAd Params(英語記事)の機能を活用することで、広告を動的に更新しクリック率を平均で 10% から 15% 改善した事例をお伝えいたします。

日々運用の現場で起きていた課題 - ニーズに常に応える広告の作成 -


サイバーエージェントでは日々、数万単位のキャンペーンを運用しており、常に広告主に最大限の効果を提供するための施策を行っています。日々のキーワードの管理ももちろんですが、最適化のために広告文をどのように運用するか、という点は特に注力している部分です。特に扱う商品やサービスが多く、それらの在庫が変動しやすいクライアント様においては、在庫情報を動的に広告に反映させることでユーザーニーズに常に応えられるような仕組みを構築できないか模索してきました。

サイバーエージェントの強みを活かした解決方法


サイバーエージェントではアドテク本部というアドテクノロジー分野におけるサービス強化を担う部署を昨年設立し、当時より AdWords スクリプトを活用していました。AdWords スクリプトとは AdWords 管理画面を使用して、JavaScript でアカウントからデータを読み取ったり変更を加えたりすることで、AdWords アカウントへのプログラムによるアクセスを行うものです。

AdWords スクリプトには Ad Params という、広告テキストに含まれる数字を動的に変更できる機能があります。この機能を利用することによるメリットは 2 点あります。

1 つは、新規広告を作成することなく広告の変更が可能なこと。もう 1 つは、広告自体が編集、削除されたという扱いにならないため、掲載結果データがリセットされず、各広告文の効果を容易に分析できることです。

例えば、在庫数の変動が大きい小売業界のお客様であれば、「在庫数あと○○個限り!」という広告文の在庫数の箇所を、動的に変更して表示することが可能です。サイバーエージェントでは本機能を活用することで、在庫が大量かつ変動が多いクライアント様の広告の最適化に成功しました。

クリック率を 10% から 15% 改善


求人情報が変動しやすい人材業界や、季節要因による価格変動が大きい業界のクライアント様などで導入を行ったところ、導入から 1 週間程度で、各クライアント平均でクリック率が 10% から 15% 改善し、また複数のクライアントでコンバージョン率にも良い影響がありました。

今後の展望


「今後は業界毎に Ad Params による効果の改善事例を作っていきたいと考えています。たとえば、人材業界であれば『広告文に表示する求人案件数と、広告をクリックしたユーザーのコンバージョン率の相関を調査し、それを元に一定数以上の求人案件がある時だけ案件数を広告に表示する』など、まだ検討の余地がありそうです。弊社の持つノウハウを元に、広告主様にとってより良いソリューションを提供していく予定です。」(北出 庫介様 - 株式会社サイバーエージェント アドテク本部 オペレーションテクノロジー事業部)

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