Posted by Jen Huang - AdWords 上級プロダクト マネージャー

同じものを探しているユーザーであっても、「レディース シューズ」と検索する人もいれば「女性用 靴」などと検索する人もいるでしょう。関連性の高いキーワードを登録しても、その商品やサービスを探すユーザーに常に広告を届けられるとは限りません。実際、Google で毎日行われている十数億件の検索のうち 15% は、かつて使われたことのない語句で行われています*。さらに、在庫の変動や、ウェブサイトの階層の深さによって、ユーザーが目的の情報を見つけられないこともあるでしょう。3 年前に動的検索広告(DSA)を導入したのは、こうした問題を解消するためでした。

今回、この動的検索広告の機能が向上しました。新しい機能は、全世界の広告主様にご利用いただけます。


動的検索広告とは


動的検索広告では、ユーザーの検索内容に応じて広告が表示されます。広告掲載のタイミングは、広告主様のウェブサイトのコンテンツに基づいて決まるため、キーワードは不要です。

広告主様のウェブサイトは、Google オーガニック検索のウェブクロール技術によってインデックスに登録されます。そして、サイトのコンテンツに関する語句で検索が行われると、広告の表示機会が生まれます。広告の見出しとランディング ページは、サイトで扱っている商品やサービス、そしてユーザーの検索内容に基づいて自動生成されます。

このように、動的検索広告は既存のキーワードでカバーされていない検索語句での広告掲載を可能にし、既存の AdWords キャンペーンを補完する役割を果たします。


ウェブサイトに応じた推奨カテゴリ


ウェブサイトで扱っている商品のうち、一部のみを広告掲載の対象としたい場合もあるでしょう。

今回の変更により、動的検索広告では、広告主様のウェブサイトの内容が自動的に分類され、「推奨カテゴリ」として提示されるようになりました。

広告主の皆様は、サイトで提供されている商品に合った「推奨カテゴリ」(たとえば「カーテン」など)の中から広告掲載に使用したいものを選び、ターゲットとして加えることができます。なお、広告が掲載されるのは、検索語句と関連性の高いランディング ページがサイト内に存在する場合のみです。


動的検索広告の推奨カテゴリ


また、「カーテン」といった大カテゴリだけでなく、「ブラインド カーテン」や「遮光カーテン」といったサブカテゴリを選ぶことも可能です。多数のカテゴリを選ぶことも、あるいはウェブサイト全体を広告掲載の対象とすることもできます。


広告のプレビューと推奨単価


広告がどのように掲載されるかを確認できるプレビュー ツールも追加されました。各推奨カテゴリの横にある吹き出しのアイコンにカーソルを合わせることと、広告が表示される検索語句の例、表示される広告文、そしてランディング ページが表示されます。また、カテゴリごとに推奨クリック単価も算出されます。この推奨値は、同様の検索語句をターゲットとする既存キーワードの掲載結果に基づいています。


活用事例


この新しい動的検索広告で、既に多くの広告主様が成功を収めています。

動的検索広告のベータ版テストには、アメリカのオンライン小売り大手 Hayneedle.com にもご参加いただきました。同社が新機能の推奨カテゴリを使用したところ、質の高いクリックが 5% 増加しました。


Vueling Airlines も推奨カテゴリを使用し、コンバージョン単価の 20% 減、コンバージョンに至ったクリック数の 10% 増に成功しています。推奨カテゴリを通じての効果的な入札単価が、キャンペーンの掲載結果向上につながりました。



今回の変更により、広告主の皆様にとって動的検索広告キャンペーンの作成プロセスが簡単になり、動的広告ターゲットの管理がより直感的なものとなれば幸いです。

動的検索広告の詳細については、AdWords ヘルプセンターをご覧ください。


*Google 内部データ