インフルエンザにご注意ください
2009年1月28日水曜日
Posted by 水谷嘉仁 AdWords プロダクトスペシャリスト
平素は Google AdWords をご利用いただき、誠にありがとうございます。
インフルエンザのニュースが世の中を騒がせている今日この頃ですが、今回は Google Insights for Search を使用して、ユーザー検索動向を見ながら、インフルエンザの感染拡大についての一側面を見てみたいと思います。
ユーザーの検索動向と言えば、Google がすでに提供している Google トレンドを思い浮かばれる方も多いかと思いますが、今回ご紹介する Google Insights for Search は、残念ながらユーザーインターフェースは英語のものの、Google トレンドに加えて、ヒートマップ、カテゴリフィルタリング、Top Searches(流行検索用語)、Rising Searches(急増検索用語)やデータのエクスポート機能(csvダウンロード)が提供され、より広告主様に有益な機能をご提供します。
Google Trends | Google Insights for Search |
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Google Insights for Search では、以下のように検索用語について最大 5 つまでの期間の検索動向を比較することができます。ここ直近の 5 年間のインフルエンザ検索動向を見ても、今年は特に皆さんの関心が高いことを示しております。
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同じインフルエンザでも、実際に検索に使用される用語の違いもその年によって特徴が見られます。例えば、過去にインフルエンザの検索傾向のピークが高い 2005 年と今年の検索用語を比較してみましょう。
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Top Searches* や Rising Searches*を見ると、2005 年はインフルエンザ b 型の予防に、それに比べて 2009 年は予防よりもまずは新型である a 型の症状について関心が高いことが推測できます。
国立感染症研究所感染症情報センター のインフルエンザ流行レベルマップによると、2008 年 第 46 週(11月10日~11月16日) 頃に大阪府と山梨県で注意報が出されて以来、翌週には兵庫県、京都府、千葉県と広がりを見せ、これまでに、北は北海道から南は沖縄県まで全国 43 都道府県に感染が拡大しております。
そこで、Insights for Search で、2008 年 9 月からの地域別検索動向を見てみると、やはり大阪府や兵庫県では早くからインフルエンザについて検索されていることが分かります。
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また、警報や注意報が数多く出されている北海道と、まだ現時点では何も出されていない島根県の直近 12 ヶ月の検索動向を比較すると、北海道に比べて島根県では年間を通じてインフルエンザについて検索されていることも興味深い傾向かと思われます。
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このように、Google Insights for Search を使用すると、世の中のさまざまな検索動向を視覚的に把握することが可能ですので、広告キャンペーンの運用の際に是非ご活用いただければと思います。
【活用例】
- 関連するマーケティングメッセージに紐づく潜在顧客へのリーチ
- 台頭する傾向を特定することによる新規機会の発掘
- 需要と季節性の予測
- 地理分布の把握
- キャンペーンやキーワード生成の効率化
- 広告プログラムの効果測定
それでは、皆様もお体にはお気をつけてお過ごしください。
【用語解説】
- Top Searches は 最も関心の高い検索用語を参照し、入力された用語に関連している検索用語を表示しています。検索用語を入力しない場合は、 Top Searches は選択されたカテゴリや地域に関連している検索用語を表示します。Google Insights for Search のシステムは、入力された用語の前後に多くの人々に検索された検索用語を検証することで、その用語との関連性を定義しています。また、Top Searches は、自動的にカテゴリ分けされているため、不適当なカテゴリに誤って振り分けられる場合があります。複数の検索用語、ロケーション、期間を比較する場合は、関連する Top Searches はドロップダウンメニューで選択された用語に関して表示されます。ドロップダウンメニューで他の用語、ロケーション、期間を選択すると、自動的に関連するリストを表示します。
- Rising Searches は指定された期間とその前の同等の期間とを比較して、急激に検索された検索用語を表示します。例えば、2006 年の 1 年間を指定した場合は、2005 年 の 1 年間と比較します。同様に、2006 年 5 月を指定した場合は、2006 年 4 月と比較します。2004 年の期間を指定した場合は、最初の利用可能な月のデータ(おおくは 2004 年 1 月)と比較します。2004 - Present を指定した場合は、2004 年の 1 年間と比較します。特定の検索用語を入力すると、その用語を検索した際の文脈の流れに関連した Rising Searches のリストが表示されます。例えば、"ニュース"と入力した場合は、人気のある TV ニュースやオンラインの新聞だけではなく、指定した期間にニュースが頻繁に掲載されたブログや SNS なども表示されるかもしれません。また、Rising Searches は、自動的にカテゴリ分けされているため、不適当なカテゴリに誤って振り分けられる場合があります。急上昇率がパーセンテージが5000 %を超えたときは、Breakout と表示されます。