コンバージョンデータを活用した最適化のヒント - 拡張 CPC、コンバージョン オプティマイザー、サーチ ファンネルのご紹介
2011年12月5日月曜日
中島 拓也 クライアントサービス レプレゼンタティブ
いよいよ師走を迎え、年の瀬も近づいてまいりました。当ブログをご覧の皆様におかれましては、年末へのビジネス最大化に向けて、まさにラストスパートの真っ最中かと存じます。
まだ少し早いかもしれませんが、今年の運用結果を踏まえ、来年以降の広告戦略をより良いものにするために、今回は「AdWords のコンバージョンデータを活用した最適化方法」というテーマで、アカウント最適化のための AdWords の機能やツールをご紹介したいと思います。
はじめに
なにはともかく、AdWords の運用におかれましては、コンバージョン トラッキングの導入をおすすめさせていただきます。なぜならば、コンバージョン トラッキングを導入することで以下にご紹介する機能やツールが利用できるようになるからです。
コンバージョン トラッキングとは、AdWords 広告経由でサイトを訪問した人の、ビジネス目標につながる行動(コンバージョン)がどれだけあったかを計測するための機能です。たとえば、購入やニュースレターの購読申し込み、詳細情報の問い合わせ、新製品の紹介ページの閲覧などの数を、AdWords 管理画面上で確認することができます。無料のオプションですので、コンバージョン トラッキングの導入がお済みでないお客様は、この機会にご利用をご検討ください。
1) 拡張 CPC
拡張 CPC とは、コンバージョン単価を過去の運用結果と同等以下に抑えてコンバージョン数を増やすことを目標に、システムが上限クリック単価を自動で調整する機能です。特定のキーワードやプレースメントでのオークションが、コンバージョンにつながる可能性が高いと推定される場合は上限クリック単価を引き上げ、コンバージョンにつながる可能性が低いと推定される場合は入札単価を引き下げて、そのオークションでのクリック費用を抑えることができます。
拡張 CPC 機能では、上限クリック単価が最大 30 % まで引き上げられる可能性がありますが、設定していただいているキャンペーンの予算内に収まるように調整されます。
なお、コンバージョンにつながりやすいかどうかは、オークション毎に下記のような要素によって判断されます。
* 検索ネットワーク
- 部分一致と完全一致のマッチ タイプ
- ユーザーの検索クエリに含まれる単語
- サイトでの広告の過去の掲載結果
* ディスプレイネットワーク
- サイトでの広告の過去の掲載結果
- 広告とサイトのコンテンツの関連性
- サイトの現在のコンテンツ
* ユーザーの属性
- ユーザーの所在地
- ブラウザ
- オペレーティングシステム
- ユーザーの言語設定
- 時間帯
拡張 CPC の設定方法の手順は、こちらのページをご覧ください。
コンバージョン数のデータが豊富なお客様は、次にご紹介するコンバージョン オプティマイザーの利用も可能です。
2) コンバージョン オプティマイザー
コンバージョン オプティマイザーとは、予算内でコンバージョン数を最大化するための機能です。上限コンバージョン単価(1 回のコンバージョンに対してお支払い可能な金額の上限)または目標コンバージョン単価(1 回のコンバージョンに対してお支払い可能な金額の平均)を設定することで、システムが計算した最適なクリック単価で自動入札されます。そのため、クリック単価を個別に設定する必要がなく、日々のご運用にかかる時間を短縮することができます。なお、最適なクリック単価を計算する際は、拡張 CPC と同様に、オークション毎にさまざまな要素が考慮されています。
コンバージョン オプティマイザーをご利用いただくためには、過去 30 日間に、適用するキャンペーンのコンバージョン数が 15 以上あることが条件となっております。ただし、キャンペーンのコンバージョン数が少ない場合にコンバージョン オプティマイザーを適用すると、クリック単価が大きく低下してクリック数が大幅に減少することがございますのでご注意ください。
また、上限コンバージョン単価または目標コンバージョン単価を、コンバージョン オプティマイザー適用前のコンバージョン単価より大幅に低く設定した場合にも、クリック単価が低下して、クリック数とコンバージョン数が大きく減少する可能性がございます。
* コンバージョン オプティマイザーと拡張 CPC は下記の点で異なります。
- 拡張 CPC ではキーワードやプレースメントなどで個別にクリック単価設定が可能です。コンバージョン オプティマイザーでは個別にクリック単価設定をすることはできません。
- 拡張 CPC では設定された上限クリック単価を 30 % まで引き上げる可能性がありますが、コンバージョン オプティマイザーは適用前の上限クリック単価からどれだけ変動するか予測することはできません。
3) サーチ ファンネル
サーチ ファンネルとは、Google 検索連動型広告からコンバージョンまでの途中経路をより詳細に分析できるレポート機能です。サーチ ファンネルのデータによって、たとえば以下のことが把握できるようになります。
- ブランド関連のキーワードと一般的なキーワードが検索と購入のプロセスにどのように相互作用するか
- ユーザーがコンバージョンに至るまでのプロセスで発生したアシスト インプレッションまたはアシスト クリックが、コンバージョンに対してどのように影響するか
- ユーザーがコンバージョンに至るまでにどのくらいの時間がかかるか
サーチ ファンネルでは様々な分析ツールが提供されています。たとえば [アシスト クリックとアシスト インプレッション] のレポートでは、キーワードが間接的にコンバージョンにつながっているかどうかを解析して、キーワードの価値を探ることができます。ラスト クリックについてのデータだけでなく、アシスト クリックやアシスト インプレッションの視点からのデータを確認できます。
この [アシスト クリックとアシスト インプレッション] のレポートを使い、アシスト率の高いキーワードを見つけて、そのキーワードへの投資を増やして投資収益率が向上するかをテストすることをおすすめいたします。そのキーワードを含むキャンペーンの予算をあげたり上限クリック単価を高めにして入札することで、キーワードの表示回数を多くし、より投資を増やすことができます。
また、そのキーワードをもとに新しいパターンを作成しテストをしてみましょう。新しいキーワードのパターンは、全体的に語句を増やしたり、最後に言葉を付け足したりして作成することができます。
その他のサーチファンネルの機能とその詳細につきましては、こちらのヘルプページもご覧ください。
いかがでしたでしょうか。AdWords で費用対効果の良い広告配信を実施するためにも、年末商戦で蓄積したコンバージョンデータを活用して、CPA (コンバージョン単価)の改善に取り組まれてはいかがでしょうか。なお、AdWords オンライン教室ではさまざまなヒントをご紹介していますので、この機会にぜひご覧ください。
いよいよ師走を迎え、年の瀬も近づいてまいりました。当ブログをご覧の皆様におかれましては、年末へのビジネス最大化に向けて、まさにラストスパートの真っ最中かと存じます。
まだ少し早いかもしれませんが、今年の運用結果を踏まえ、来年以降の広告戦略をより良いものにするために、今回は「AdWords のコンバージョンデータを活用した最適化方法」というテーマで、アカウント最適化のための AdWords の機能やツールをご紹介したいと思います。
はじめに
なにはともかく、AdWords の運用におかれましては、コンバージョン トラッキングの導入をおすすめさせていただきます。なぜならば、コンバージョン トラッキングを導入することで以下にご紹介する機能やツールが利用できるようになるからです。
コンバージョン トラッキングとは、AdWords 広告経由でサイトを訪問した人の、ビジネス目標につながる行動(コンバージョン)がどれだけあったかを計測するための機能です。たとえば、購入やニュースレターの購読申し込み、詳細情報の問い合わせ、新製品の紹介ページの閲覧などの数を、AdWords 管理画面上で確認することができます。無料のオプションですので、コンバージョン トラッキングの導入がお済みでないお客様は、この機会にご利用をご検討ください。
1) 拡張 CPC
拡張 CPC とは、コンバージョン単価を過去の運用結果と同等以下に抑えてコンバージョン数を増やすことを目標に、システムが上限クリック単価を自動で調整する機能です。特定のキーワードやプレースメントでのオークションが、コンバージョンにつながる可能性が高いと推定される場合は上限クリック単価を引き上げ、コンバージョンにつながる可能性が低いと推定される場合は入札単価を引き下げて、そのオークションでのクリック費用を抑えることができます。
拡張 CPC 機能では、上限クリック単価が最大 30 % まで引き上げられる可能性がありますが、設定していただいているキャンペーンの予算内に収まるように調整されます。
なお、コンバージョンにつながりやすいかどうかは、オークション毎に下記のような要素によって判断されます。
* 検索ネットワーク
- 部分一致と完全一致のマッチ タイプ
- ユーザーの検索クエリに含まれる単語
- サイトでの広告の過去の掲載結果
* ディスプレイネットワーク
- サイトでの広告の過去の掲載結果
- 広告とサイトのコンテンツの関連性
- サイトの現在のコンテンツ
* ユーザーの属性
- ユーザーの所在地
- ブラウザ
- オペレーティングシステム
- ユーザーの言語設定
- 時間帯
拡張 CPC の設定方法の手順は、こちらのページをご覧ください。
コンバージョン数のデータが豊富なお客様は、次にご紹介するコンバージョン オプティマイザーの利用も可能です。
2) コンバージョン オプティマイザー
コンバージョン オプティマイザーとは、予算内でコンバージョン数を最大化するための機能です。上限コンバージョン単価(1 回のコンバージョンに対してお支払い可能な金額の上限)または目標コンバージョン単価(1 回のコンバージョンに対してお支払い可能な金額の平均)を設定することで、システムが計算した最適なクリック単価で自動入札されます。そのため、クリック単価を個別に設定する必要がなく、日々のご運用にかかる時間を短縮することができます。なお、最適なクリック単価を計算する際は、拡張 CPC と同様に、オークション毎にさまざまな要素が考慮されています。
コンバージョン オプティマイザーをご利用いただくためには、過去 30 日間に、適用するキャンペーンのコンバージョン数が 15 以上あることが条件となっております。ただし、キャンペーンのコンバージョン数が少ない場合にコンバージョン オプティマイザーを適用すると、クリック単価が大きく低下してクリック数が大幅に減少することがございますのでご注意ください。
また、上限コンバージョン単価または目標コンバージョン単価を、コンバージョン オプティマイザー適用前のコンバージョン単価より大幅に低く設定した場合にも、クリック単価が低下して、クリック数とコンバージョン数が大きく減少する可能性がございます。
- 拡張 CPC ではキーワードやプレースメントなどで個別にクリック単価設定が可能です。コンバージョン オプティマイザーでは個別にクリック単価設定をすることはできません。
- 拡張 CPC では設定された上限クリック単価を 30 % まで引き上げる可能性がありますが、コンバージョン オプティマイザーは適用前の上限クリック単価からどれだけ変動するか予測することはできません。
3) サーチ ファンネル
サーチ ファンネルとは、Google 検索連動型広告からコンバージョンまでの途中経路をより詳細に分析できるレポート機能です。サーチ ファンネルのデータによって、たとえば以下のことが把握できるようになります。
- ブランド関連のキーワードと一般的なキーワードが検索と購入のプロセスにどのように相互作用するか
- ユーザーがコンバージョンに至るまでのプロセスで発生したアシスト インプレッションまたはアシスト クリックが、コンバージョンに対してどのように影響するか
- ユーザーがコンバージョンに至るまでにどのくらいの時間がかかるか
サーチ ファンネルでは様々な分析ツールが提供されています。たとえば [アシスト クリックとアシスト インプレッション] のレポートでは、キーワードが間接的にコンバージョンにつながっているかどうかを解析して、キーワードの価値を探ることができます。ラスト クリックについてのデータだけでなく、アシスト クリックやアシスト インプレッションの視点からのデータを確認できます。
この [アシスト クリックとアシスト インプレッション] のレポートを使い、アシスト率の高いキーワードを見つけて、そのキーワードへの投資を増やして投資収益率が向上するかをテストすることをおすすめいたします。そのキーワードを含むキャンペーンの予算をあげたり上限クリック単価を高めにして入札することで、キーワードの表示回数を多くし、より投資を増やすことができます。
また、そのキーワードをもとに新しいパターンを作成しテストをしてみましょう。新しいキーワードのパターンは、全体的に語句を増やしたり、最後に言葉を付け足したりして作成することができます。
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その他のサーチファンネルの機能とその詳細につきましては、こちらのヘルプページもご覧ください。
いかがでしたでしょうか。AdWords で費用対効果の良い広告配信を実施するためにも、年末商戦で蓄積したコンバージョンデータを活用して、CPA (コンバージョン単価)の改善に取り組まれてはいかがでしょうか。なお、AdWords オンライン教室ではさまざまなヒントをご紹介していますので、この機会にぜひご覧ください。