購買プロセスに加速度的に取り入れられるスマートフォン - モバイル ショッパー リサーチの結果から
2012年12月6日木曜日
Posted by 柿原 正郎 マーケットインサイト シニアリサーチマネージャー
今日の生活者のショッピング行動は、ますます複雑にマルチチャネル化してきています 。テレビ、新聞、デスクトップ PC、スマートフォン、タブレットなど、さまざまなメディアから生活者は多種多彩な情報を得て、実際の買い物でもオンライン・オフライン双方の様々な購入チャネルをますますスマートに選ぶようになってきています。また、オンラインの買い物でもオフラインの買い物でも、Google が提唱している ZMOT (Zero Moment Of Truth) *の重要性はますます高まっています。
* ZMOT とは、生活者の購入決定プロセスにおいて、購入意向を喚起させる「刺激(Stimulus)」と、実際の「購入(Purchase = First Moment of Truth)」の間に起こる、商品やサービスに関する事前のさまざまな情報探索のフェーズ、および Google がそれらを体系化した消費行動モデルのこと
こうした問題意識をもとに、Google はこれまで主に米国で ZMOT 関連調査を共同で実施した調査会社 Shopper Sciences 社と再び連携し、日本の生活者の購買行動におけるモバイルの役割と影響に特にフォーカスした「モバイル ショッパー リサーチ(Mobile Shopper Research)」を 2012 年 7 月から 9 月にかけて日本国内で実施しました。そのフルレポートから、ここで一部ご紹介したいと思います。
モバイル(スマートフォン)利用者のなかで、商品やサービスに関する情報を日常的にモバイルで調べる人は全体の 67% におよび、さらに日常的にモバイル上で購入する「モバイルショッパー」は、33% におよびます。また、モバイルショッパーの割合は、女性の若年層でさらに高まります。
モバイルショッパーの情報探索行動をより詳細に調べると、レストランや映画館の検索など、地域に関連が強い情報の探索にモバイルがより積極的に使われています。また、その傾向は男性より女性に顕著に表れています。
購入検討期間の長さや検討開始タイミングは、商品やサービスのカテゴリーによって大きく変わります。例えば、旅行予約に関する情報探索が活発になるのは実際の購入の 2 〜 3 か月前なのに対して、アパレルは購入の 2 〜 3 日前、レストランにいたっては実際の店舗利用の 1 時間〜数分前に情報探索が活発になります。
購入行動前の情報探索フェーズである ZMOT の情報源の重要性は、旅行、アパレル、レストランの各カテゴリに共通して高く表れていますが、レストランについては ZMOT とともに FMOT(店舗内/周辺での実際の購入フェーズ)の情報源も非常に重要な役割を果たしていることがわかりました。
モバイルの利用において、スクリーンの小ささに起因する操作上の問題やセキュリティに対する懸念などの課題があることも浮かび上がってきています。生活者の購買行動におけるモバイルの重要性がますます高まるなか、スマートフォンやタブレットに最適化したユーザー エクスペリエンスを用意して、確実にユーザーに提供することが、商品・サービス提供者にとっていま必須となっています。
いま、スマートフォンやタブレットの普及が急速に進むなか、これらのスマートデバイスの効果や役割は、もはや「モバイル」という領域の内側だけで理解することはできません。オフライン・オンライン双方の多様なメディア環境・購買チャネルのなかで、モバイル(サイト・アプリ・広告等)が生活者の購入意思決定にどのような影響を与えているのか、包括的なマーケティング視座からのモバイル理解がいま必要になってきています。今回の調査結果がそうした取り組みの一助となれば幸いです。
フルレポートはこちらからダウンロードができますので、ぜひご覧ください。
今日の生活者のショッピング行動は、ますます複雑にマルチチャネル化してきています 。テレビ、新聞、デスクトップ PC、スマートフォン、タブレットなど、さまざまなメディアから生活者は多種多彩な情報を得て、実際の買い物でもオンライン・オフライン双方の様々な購入チャネルをますますスマートに選ぶようになってきています。また、オンラインの買い物でもオフラインの買い物でも、Google が提唱している ZMOT (Zero Moment Of Truth) *の重要性はますます高まっています。
* ZMOT とは、生活者の購入決定プロセスにおいて、購入意向を喚起させる「刺激(Stimulus)」と、実際の「購入(Purchase = First Moment of Truth)」の間に起こる、商品やサービスに関する事前のさまざまな情報探索のフェーズ、および Google がそれらを体系化した消費行動モデルのこと
こうした問題意識をもとに、Google はこれまで主に米国で ZMOT 関連調査を共同で実施した調査会社 Shopper Sciences 社と再び連携し、日本の生活者の購買行動におけるモバイルの役割と影響に特にフォーカスした「モバイル ショッパー リサーチ(Mobile Shopper Research)」を 2012 年 7 月から 9 月にかけて日本国内で実施しました。そのフルレポートから、ここで一部ご紹介したいと思います。
モバイル(スマートフォン)利用者のなかで、商品やサービスに関する情報を日常的にモバイルで調べる人は全体の 67% におよび、さらに日常的にモバイル上で購入する「モバイルショッパー」は、33% におよびます。また、モバイルショッパーの割合は、女性の若年層でさらに高まります。
モバイルショッパーの情報探索行動をより詳細に調べると、レストランや映画館の検索など、地域に関連が強い情報の探索にモバイルがより積極的に使われています。また、その傾向は男性より女性に顕著に表れています。
購入検討期間の長さや検討開始タイミングは、商品やサービスのカテゴリーによって大きく変わります。例えば、旅行予約に関する情報探索が活発になるのは実際の購入の 2 〜 3 か月前なのに対して、アパレルは購入の 2 〜 3 日前、レストランにいたっては実際の店舗利用の 1 時間〜数分前に情報探索が活発になります。
購入行動前の情報探索フェーズである ZMOT の情報源の重要性は、旅行、アパレル、レストランの各カテゴリに共通して高く表れていますが、レストランについては ZMOT とともに FMOT(店舗内/周辺での実際の購入フェーズ)の情報源も非常に重要な役割を果たしていることがわかりました。
モバイルの利用において、スクリーンの小ささに起因する操作上の問題やセキュリティに対する懸念などの課題があることも浮かび上がってきています。生活者の購買行動におけるモバイルの重要性がますます高まるなか、スマートフォンやタブレットに最適化したユーザー エクスペリエンスを用意して、確実にユーザーに提供することが、商品・サービス提供者にとっていま必須となっています。
いま、スマートフォンやタブレットの普及が急速に進むなか、これらのスマートデバイスの効果や役割は、もはや「モバイル」という領域の内側だけで理解することはできません。オフライン・オンライン双方の多様なメディア環境・購買チャネルのなかで、モバイル(サイト・アプリ・広告等)が生活者の購入意思決定にどのような影響を与えているのか、包括的なマーケティング視座からのモバイル理解がいま必要になってきています。今回の調査結果がそうした取り組みの一助となれば幸いです。
フルレポートはこちらからダウンロードができますので、ぜひご覧ください。