Posted by Jen Huang - AdWords プロダクト マネージャー

 Google 検索の 7% 以上には、誤字や脱字が含まれています。そして、キーワードが長くなるほど、誤字や脱字は増える傾向にあります。それでも、ユーザーがそうした商品やサービスの情報を求めていることに変わりはありません。

そのため Google では 2012 年以降、完全一致やフレーズ一致のキーワードにおいても、誤字や表記ゆれといった「類似パターン」に対しても広告を表示するようになりました。

そして今年の 9 月後半より、詳細設定メニューとして提供していた「類似パターンを含めない」オプションがなくなり、完全一致、フレーズ一致のすべてのキーワードで類似パターンに対しても広告が表示されるようになります。




類似パターンの導入結果



類似パターンの導入以降、完全一致とフレーズ一致でのクリック数が平均 7% 以上増え、クリック率とコンバージョン率も同様に良好な伸びを示しました。キーワードとして登録しても「検索ボリュームが少ない」ために表示機会を逃していた誤字や略語などに広告が表示されるようになり、キーワードのカバー範囲が広がった結果です。

以下に、事例をいくつか紹介したいと思います。


Shopify - 「私達は、高効率、高反響、お客様との密接なつながりを大切にしています。類似パターンはその願いを叶えてくれます。「online shop」に対し「online shopping」などの類似パターンでもマッチするようになった結果、クリック単価はそのままで完全一致とフレーズ一致キーワードでのクリック数が 100% 増えました。手作業で誤字のキーワードを追加する必要がなくなり、時間の節約につながりました。」
Underground Elephant - 「私達は、クライアントの広告のリーチを伸ばし、検索ユーザーがクライアントの広告にたどり着くよう日々努力を重ねています。類似パターンへの自動拡張により、キーワードの作成が楽になりました。この機能をあるクライアントに導入したところ、完全一致キーワードでのクリック数が 150% 増え、増加分のクリック費用は 10% 削減できました。」
Stitch America - 「たとえば「customized hats」というキーワードで「custom hats」といった派生語をマッチさせることにより、完全一致と部分一致のキーワードでクリック数が 5 倍増えました。この増えたクリック数の費用は半分で済みました。」


9 月以降の変更に関して



9 月後半より、完全一致フレーズ一致のすべてのキーワードで、こうした類似パターンに対して広告が表示されるようになる予定です。

類似パターンは既にデフォルトの設定となっており、大半のお客様のアカウントでは類似パターンを含むよう設定されているため、ほとんどの方は変化は見られないかと思います。

この機能を無効にしている広告主様については、9 月以降、完全一致やフレーズ一致のキーワードが類似パターンにもマッチするようになります。その結果、適切な広告をより多くの見込み顧客に表示できるようになり、クリック単価の低下やクリック率の向上が期待できます。

なお、完全一致やフレーズ一致などのマッチタイプ自体は、これまで通りご利用いただけます。


広告表示を避けたい類似パターンや掲載結果が大幅に異なる類似パターンがある場合


誤字や略語、表記ゆれなどのリストアップに割いていた時間を、広告を表示したくない類似パターンなどの除外キーワードの選定にあてることで、費用対効果や広告の利便性を高めることができます。

AdWords では、検索語句と正確に一致するキーワードを優先して広告を表示します。掲載結果が大幅に異なる類似パターンがあれば、その語句を独立したキーワードとして追加し、入札単価を調整してください。

キーワードのマッチタイプについて詳しくは、ヘルプセンターの記事をご覧ください。