Posted by 江 建 オンラインビジネス ソリューション チーム

前回の投稿では、Google Analytics をご利用のAdWords アカウントと連携させる方法と、効果測定をするために必要な設定についてご紹介しました。

今回は、キーワードのパフォーマンスの確認方法についてご説明します。

各キーワードの費用対効果を確認するには、
  • 「トラフィック」レポートのAdWords 広告キャンペーンを選択(注 - AdWords と Google Analytics を連携している必要があります)
  • ディメンジョンを「キーワード」に設定
  • 表上部のタブを「クリック数」に切り替え、投資収益率の列を 2 回クリック

以上の操作で、下図のように、AdWords で登録している入札キーワードが、投資収益率で昇順にソートされますので、成果の低い順にキーワードを確認することができます。表示させるキーワード数を増やすには、セレクトメニュー「行を表示」を変更してください。

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いかがでしょうか? ひょっとして投資収益率が -100% になるキーワードが出てきませんか?これらは、ユーザーからのクリックに対して広告費用が発生したにもかかわらず、成果が1件も得られず、収益に結びつかなかったキーワードを示します。

しかし、ここでのポイントは、AdWords 管理画面を開き、これらのキーワードを削除したり、入札単価を下げたりするアクションをすぐに取らない、ということです。なぜなら、アクションを取るための十分なデータを得られているか十分に検討する必要があるからです。

多くの場合、投資収益率が -100%のキーワードは、クリック数がほとんどありません。キーワードに投資しているコストが少ないならば、ユーザーからのクリックをもう少し待つことで、そのキーワードで成果が生まれる可能性は十分あります。

すなわち、短い期間のデータでは、本当の費用対効果を判断することができませんので、十分なデータの蓄積を待つ必要がある場合がございますのでご注意ください。

一般的に短期的なデータでキーワードの変更をすることは賢明ではありません。ユーザーの購買サイクルを考慮し、オンライン上でのビジネスの特性を理解することで、より賢明な判断ができます。

また、次のようなケースはどうでしょうか? AdWords 経由でウェブサイトを訪れたユーザーが、その時点では何も購入せず、後日、その商品がやはり気になり、再訪問したときに購入することは、インターネット上でのユーザーの購買行動として通常起こりうることかと思います。もし、短期間のレンジでキーワードの費用対効果を見て、キーワードを削除してしまったら、再訪問者の購入を逃すことになってしまいます。

したがって、費用対効果をチェックする際には、ぜひ統計データの期間をいろいろと変更してみてください。Google Analytics はいつでも統計データの期間設定を変更できるので、一週間、一ヶ月間、一年間など、対象期間を変えてみて、費用対効果がどのように変化するかチェックしてみましょう。

では、売り上げに貢献しているキーワードはどのように探せばよいでしょう?こちらはご想像のとおり、先ほどの「トラフィック」レポートのAdWords 広告キャンペーンで、並べ替えを降順にすれば簡単に確認できます。投資収益率の列をもう一回クリックすれば、昇順から降順変わります。

ここでの見方のポイントは、もっとも高い収益を上げているキーワードが、必ずしももっとも費用対効果がよいキーワードとはかぎらない、ということです。高い収益を上げていても、それと同じくらい投資をしているキーワードの場合、費用対効果は低くなります。


以上、お分かり頂けましたでしょうか?キーワードの精査をするための Google Analytics  レポートの活用方法として、下記の投稿も合わせてぜひご確認ください。

キーワード広告の最適化 ‐問題分析編‐