Posted by Rahul Lahiri - AdWords プロダクト マネージャー

検索ユーザーに的確な広告を表示するには、実際に検索に使用された語句だけでなく、所在地、時間帯、デバイスなど様々な情報を考慮することが重要です。エンハンスト キャンペーンの登場により、あらゆるデバイスでタイミングを捉え、よりユーザーの意図に合った広告を掲載できるようになりました。

これに加えてこの度リリースされるのが、ユーザー層に応じて検索キャンペーンをカスタマイズできる新機能「検索広告用リマーケティング リスト(以下、RLSA: Remarketing Lists for Search Ads )」です。

この機能を利用すると、広告主様のウェブサイトでのユーザーの行動履歴に基づいて、広告や入札単価を変更することができます。2012 年 7 月にベータ テストを開始したこの機能もいよいよ正式サービスに移行することとなりました。

ユーザーの意図とユーザー層を組み合わせて検索広告の成果を高める

Google 検索では、ユーザーの意図と広告の内容が一致しやすい傾向がありますが、広告主様のウェブサイトを最近訪問したユーザーにとっては、広告の関連性はさらに高くなることが多いものです。

RLSA では、ユーザーの検索語句とユーザー層を組み合わせることで、過去に広告主様のウェブサイトを訪問したユーザーに対して広告配信をカスタマイズすることができます。

1. 入札単価を調整して価値の高いユーザーへの広告表示を増やす:
たとえば、広告主様のウェブサイトで高級カメラのページを閲覧したことがあるユーザーが Google で「カメラ」と検索した場合は、入札単価を 20% 引き上げます。同様に、過去に高級機材を購入したことのあるユーザーに対しては、入札単価を 40% 引き上げてもいいでしょう。RLSA による入札単価調整は、エンハンスト キャンペーンの他の入札単価調整(地域、デバイス、時間帯)と組み合わせることも可能です。

2. ターゲットを絞って一般的なキーワードで成果を高める:
たとえば、クリスマス シーズンに「ギフト」「プレゼント」などの一般的なキーワードに入札しても、投資に見合う成果を得るのは難しいかもしれません。しかし、RLSA によって既存顧客にターゲットを絞れば、こういったキーワードのコンバージョン率も向上し、投資収益率を良好なレベルに保ったまま売上を伸ばせる可能性があります。

3. 既存顧客と新規顧客に対し、それぞれ最適な広告やリンク先ページを表示する:
新規顧客と既存顧客に対して別々に広告グループを作成すれば、たとえば同じ「化粧品」というキーワードでも、新規顧客に対しては少量の無料サンプルを、既にそのサンプルを利用した既存顧客に対しては有料の商品を宣伝することができます。

成功事例
ベータ プログラムに参加された広告主様は、この機能を利用して大きな成果を上げています。
  • ヨーロッパでタイヤのオンライン小売を手がける Tirendo では、コンバージョン率が 161% 向上し、結果として総売上が 22% 増加しました。注文 1 回あたりにかける広告費用は、同社の従来のキャンペーンと比べて 43% 低く抑えることができました。
  • イギリスの代表的な家具/ガーデン用品店 WorldStores では、過去のサイト訪問者に対する入札単価を引き上げることで、注文の総数が 8% 増加しました。この層のコンバージョン率は 130% 高く、入札単価を引き上げたにもかかわらず、43% 低い平均コンバージョン単価を達成することができました。

タグとリストの管理
RLSA で使用するリマーケティング タグは、ディスプレイ ネットワークでの従来のリマーケティングと共通です。従来のリマーケティング用にタグ設定が済んでいる場合は、そのまますぐに RLSA を利用することができます。

透明性とユーザーの意思の尊重
AdWords では、関連性が高く有益な広告をユーザーに提供できるよう努めており、表示される広告の透明性を高め、ユーザーが管理できるよう開発を続けております。このため、ユーザーが自由に管理できる広告設定を提供するとともに、広告主様のウェブサイトへの過去の訪問が広告に影響を与えた場合は、そのことをユーザーに伝えるようにしています。

詳細
検索広告向けリマーケティング リストの詳細については、ヘルプセンターのこちらの記事をご覧ください。