Posted by Ting Zhang - グローバル検索ソリューション担当

地域モバイルの入札単価調整戦略や複数の入札単価調整の導入について解説してきた「入札単価設定のヒント」シリーズですが、第 4 回目となる今回は、 時間帯による入札単価調整についてご紹介します。

今日のユーザーは複数のデバイスを使い分けて検索を行い、時間帯を選ばず行きたい場所や欲しい商品などについて調べています。ただし、同じような検索を行っても、その目的は時間帯によって異なる場合があります。

たとえば、会社の昼休みに「ハワイ旅行」と検索したユーザーは、今度の休暇にどこに行こうか調べているだけかもしれません。しかし、このユーザーが帰宅後、改めて同じ検索をした場合は、飛行機やホテルの予約に必要な情報を収集している可能性があります。

このように、検索マーケティングを実施する企業にとって、より投資対効果が高い曜日や時間帯が決まっているケースも少なくありません。一方、少し投資対効果が下がったとしても、なるべく多くの時間帯でトラフィックを集めたいという企業もあるかもしれません。

曜日や時間帯による掲載結果の変動パターンを把握できている場合は、時間帯による入札単価調整を使用すると便利です。

時間帯による入札単価調整を活用するにあたって

時間帯による入札単価調整を行う場合はまず、曜日ごとに入札単価を調整するのか、あるいは 1 時間単位で設定を行うのかなど、時間帯を区切る単位を決定します。

時間帯を細かく区切りすぎると、各時間帯ごとのデータが十分に集まらず、適切な決断を下せない場合がありますのでご注意ください。クリック 1,000  回やコンバージョン 30 回を目安に単位を区切るとよいでしょう。

時間帯による入札単価調整値の計算

続いて、時間帯ごとの掲載結果を目標と比較します。

次の式を基に入札単価調整値を計算すると、CPA(コンバージョンの獲得 1 件にかかった広告費用)が安い時間帯に入札単価を引き上げてコンバージョンを増やす一方、CPA が高い時間帯では入札単価を引き下げて費用をおさえることができます。

時間帯による入札単価調整値 = 100% *((目標 CPA ÷ 実際の CPA)- 1)

たとえば、目標コンバージョン単価(CPA)を 3,000 円に設定しているオンライン ショップで、平日は 2,500 円、週末は 4,000 円という結果が出ている場合は、平日の入札単価調整値を +20%、週末の調整値を -25% に設定します。

定期的な確認

成果を高めるには、定期的に結果を確認し、改善を加えていくことが重要です。

[設定] タブ内の [広告のスケジュール] サブタブでは、時間帯別の掲載結果を確認できます。このデータを定期的に確認し、目標を上回る成果を上げている時間帯で入札単価調整の値を引き上げ、目標に達していない時間帯で値を引き下げることで、ユーザー行動の変化にも柔軟に対応できるようになります。

ヒント

AdWords の掲載結果データに加え、独自のデータをお持ちの場合は、そのデータも活用することをおすすめします。 また実店舗やコール センターがある場合は、その営業時間も参考にします。

たとえば、コール センターが夜間に稼働していない場合は、その時間帯の入札単価を引き下げることができます。また、実店舗で来客数の少ない時間帯がある場合は、その時間帯の入札単価を引き上げ、クーポン付きの広告を掲載するなどの方法で来客数を増やすこともできます。

お知らせ

時間帯に加え、デバイスや地域による入札単価調整をご利用いただくには、エンハンスト キャンペーンへのアップグレードが必要です。2013 年 7 月 22 日より、すべてのキャンペーンが自動的にアップグレードされますので、お早めの準備をお願いいたします。