Posted by Glenn Wilson - AdWords プロダクト マネージャー

ブランド認知度の向上を目指す広告主様にとって、「どうすればオンライン広告を確実に表示できるか」は長年の課題でした。実際、ディスプレイ広告の 56% およびすべての動画広告の 46%* は、スクロールしないと見えない位置にあったり、別のタブに掲載されたりするため、ユーザーの目に触れないまま終わるというデータもあります。ここ数年、Google もこの課題に取り組んでまいりました。

本日は、広告の視認性に関する 3 つの改善点をお知らせいたします。
  • すべてのインプレッション単価(CPM)キャンペーンが、視認範囲のインプレッション単価(vCPM)キャンペーンにアップグレードされました。
  • フリークエンシー キャップで広告の視認性が考慮されるようになりました。
  • 視認性基準に基づく指標が、掲載結果の表に追加されました。


インプレッション単価(CPM)キャンペーンが、視認範囲のインプレッション単価(vCPM)キャンペーンにアップグレード


今年 10 月にお知らせしましたとおり、Google ディスプレイ ネットワークを対象とするすべてのインプレッション単価キャンペーンを、視認範囲のインプレッション単価(vCPM)キャンペーンにアップグレードいたしました。今後は、Google ディスプレイ ネットワークに広告が表示されたとしても、実際にユーザーの目に触れなかった場合は費用が発生しません。

AdWords では、2013 年に視認範囲のインプレッション単価(vCPM)制が導入されました。それ以降、ディスプレイ広告や動画広告を配信する広告主様は、MRC が定めた視認性の業界標準(英語資料)を満たす場合のみ費用が発生する方式をお選びいただけるようになりました。

広告の面積の 50% 以上が、ディスプレイ広告では 1 秒以上、動画広告では 2 秒以上画面に表示されることが条件となります。これは、Google のアクティブ ビュー技術(英語記事)によって測定されます。この条件を満たさなかったため、実際に広告は表示されているにもかかわらず課金されなかった事例が今年だけで数百億回もありました。


広告の視認性を左右する 5 つの要因



導入事例のご紹介


パリを拠点とするオーディオ機器メーカー Devialet 社は、自社製のスピーカーとアンプの認知度を高めたいと考えていました。より多くのユーザーに広告を見てもらえるよう、インプレッション単価制から視認範囲のインプレッション単価制に切り替えたところ、費用あたりの視認範囲インプレッションが 49% 向上し、平均サイト滞在時間が 50% 長くなりました。


視認範囲を考慮したフリークエンシー キャップで、広告の表示頻度を管理


フリークエンシー キャップは、同じユーザーに広告を表示する回数を制限する機能です。視認可能でないインプレッションをフリークエンシー キャップにカウントしてしまうと、ユーザーが実際に広告を目にする回数が減ってしまう可能性があります。

そこで今後は、ディスプレイ キャンペーンや動画キャンペーンでフリークエンシー キャップを設定しても、視認可能なインプレッションのみがカウントされるようになります。フリークエンシー キャップについて詳しくは、AdWords ヘルプセンターをご覧ください。


キャンペーンの成果をより正確に把握できる新しい指標を導入


ディスプレイ キャンペーンや動画キャンペーンの成果をより正確に把握いただけるよう、視認性基準に基づく指標を新たに追加しました。

  • 視認可能なインプレッションの合計数
  • 視認可能なインプレッションの割合
  • 視認可能な広告のクリック率

こうした指標により、ユーザーの目に触れる可能性が高い掲載先や、成果をあげている広告クリエイティブを、より正確に割り出すことができます。

ユーザーに確実に広告を表示し、マーケティング担当者様とサイト運営者様の両方にとってメリットが生まれるよう、Google は広告の視認性を業界標準として取り入れることを提唱してきました。今回の変更は、この目標達成に向けた重要な一歩となるでしょう。


*Google による調査(2014 年)